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異世界戦争 デス・ファンタジー・サガ  作者: 斉藤一


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ジョン3

 アースウォールを指定の場所へ作り出す。この作業はパーティに課される仕事だが、あいにくうちのパーティに関してはリーダーとヒーラーが参加しない。ヒーラーは万が一があった時のために魔力を温存しておく必要があるから仕方ない。リーダーの言い分は、何かあった時に戦うためだというが、今のところ雨の日に戦闘があったことは無い。沼が作られるようになる前ならまだしも、沼があるのにわざわざ敵も攻める必要が無いと思っているのだろう。


 よって、リーダーの担当分は俺が負担することになる。新人にも頑張ってもらわないといけないな。


「新人、頑張ってつくれよ。この壁があるのとないとじゃ、次の戦闘の生存率が全然違うからな」


「分かりました」


 新人は素直に呪文を唱え、土の壁を作っていく。早く終わればそれだけ早く休めるからな。逆に、終わらなければ終わるまでやる必要がある。魔力が尽きても、回復したらすぐにやる必要があるし、そもそも終わらなかったら罰があるからな。


 雨に打たれながらの作業は嫌になるが、命には代えられないだろう。壁が無ければ、魔族の炎に焼かれるだけだからな。逆に、この壁を死守できればその分だけ戦線を押し上げ、領土を得ることができる事になる。


 ヒーラーのリサは、テント内で待機。そして、魔力を使わない仕事をしている。魔力が切れた時のために、包帯や薬などを作るのだ。いろいろな薬草は、近くの森に行けばいくらでも生えているから、後方の部隊が前線の様子を見ながら採取し、届けてくれるのだ。ヒールは風邪も治してくれるが、よほどの重症でない限りは基本的には薬で治すしかない。


「お、終わりました・・・」


「ああ、ご苦労様、テントに帰って休むか・・・」


 俺たちが終わったのは、他のパーティはもうほとんど帰った後だった。俺は毎回リーダーの代わりに壁を作っているから、他の奴らよりも魔力量は多くなっているし、慣れているから詠唱も早い。しかし、やはり新人と2人だけで4人分の壁を作るというのは厳しいものがある。魔力回復に努めつつ作業していたら、もうすぐ夜になるという時間だった。


 くたくたになりながら、テントに入ってすぐに防水の上着を脱ぐ。


「お疲れさまでした。お湯を沸かしてありるのでお茶、飲みますか?」


「ああ、頼む」


 お茶は嗜好品ではあるが重さも軽く、あまり嵩張らないのである程度供給されている。こういう雨に濡れて体が冷えた時には、温かい飲み物は助かる。


 リサはお茶を作ると、俺と新人に渡してくれた。あったかいお茶で体を温めた後は、魔力回復のために寝るしかやることが無いんだよな。

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