マーク2(階級について)
前線が敵の隕石によって崩壊してから1年が経った。強化に強化を重ねた基地は、簡単には落ちなかった。それに、しばらく雨が続いたこともこちらに有利となった。
新しく基地の周りをアースウォールで囲むことも出来たし、敵の隕石も降ってこない。さらに、その間に本部で作戦がじっくり練られたおかげで対策も考え出された。
実際、雨が上がった後に同じことをしようとしてきた魔族相手に、突出した隕石部隊に対してこちらも被害を考えずに真正面から突っ込ませるという荒業で対抗した。
相手の隕石部隊はシールドで護衛されていたが、その分正面への攻撃が出来なくてこちらの必死の突撃を防ぎきることは出来ず、隕石部隊に大きな被害が出たようだ。
相手にとっても隕石を使える人材は貴重なようで、二度と同じ手を使ってくることは無かった。つまり、あれからずっと以前の様に前線が膠着したのだ。
1年も経てば、俺も結構慣れた。実際、最初の一か月ほどを生き延びることが出来れば、そうそうに死ぬことは無い。死ぬのは、慣れていない新人ばかりだ。うちのパーティは、リーダー、リサさん、俺、新人2人の5人部隊となっていた。
結局、リーダーはあの日、怪我を負いつつも無事帰ってきた。ところどころ火に焼かれた肌が見えるだけで、大きな怪我や傷は無かった。それもすぐにリサさんのヒールで治った。リーダーは英雄と呼ばれるだけあって、やっぱり化け物だろう。なんなら、あの撤退時の殿を務めた功績で城壁ランクになったらしいが、突っ込むのに邪魔だとして、本部からの命令を伝える役目は他のリーダーに任せている。
ここで階級についての話をしようと思う。偉さは強さで、それに応じて階級分けされている。階級ごとに1~3等級ある。3,2,1と上がるほど偉くなっていく。
圏外:一人で一部隊を相手できる規格外の強さを持つ。英雄の中でも一騎当千の猛者。基本的に単独行動。
国境:人並外れた力を持つ、英雄の中でも強者達。もしくは頭脳がすぐれていて作戦を考えたりする本部の参謀たち。
城壁:うちのリーダーが任命されたやつ。いわゆるリーダーのまとめ役で本部の指示を各リーダーへ卸す感じ。
街門:大抵のリーダーがこの階級。この階級になるとパーティのリーダーを任される。
路地:リーダー未満は全部この階級。亡くなったジョンさんはアレイの1等だった。ちなみに、俺みたいな新人はアレイの3等。リサさんは2等だ。
基本的に、リーダーみたいによほどの功績を上げない限り階級アップは無い。上の階級の人が死ねば、その時の経過年数や功績によって順番に上がっていく感じだ。
俺も一年の戦争を経験して、どうして新人に教育しないのか納得がいった。生き残るやつは、教えようが教えまいが生き残る勘が優れているし、死ぬ奴はどれだけ教えても、教えられたこと以外の事態になるとすぐに死ぬ。
それでも、少しでも新人が生き残ってくれればと思い、自分のパーティの新人にはできる限り戦い方を教えるのだが、それでも今日まで生き残れた新人は居ない。今の新人も一週間前に入ったばかりの新人2名だ。
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魔族側の階級(上から順に人族に対応。同じく1~3等級とする)
無界
界蝕
断層
侵入
塵芥




