表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自分の性癖を詰め込んだキャラのいる世界に転生してしまいました  作者: 焼きそばこっこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/10

ん?小説の主人公が敵…あれ?私たち、負け確???

敵軍の部隊の中に、これでもかというほど兵を固めて一向に動かない集団がいた。


 怪しく思って、スコープをすると、そこには、黒目黒髪のセミロング、私の高校時代の学生服を着た私を10倍くらい美化した少女と、金髪碧眼のいかにもな王子がいた。


 あの人物設定…身に覚えしかない…


「あれ…、『THE NIGHT』のヒロインとヒーローじゃん…」


ってことは、ちょっと待って?『THE NIGHT』はヒロインが絶対チート。負ける描写は一切描いていない。


「この戦、私たちの負け確…?」


 思わず口からこぼれた言葉に首を横に振る。


 落ち着け。私はこの小説の著者。つまりこの世界のルール。私がこの戦に介入すれば、こちら側が勝つ!


まずはヒロインの能力分析。


 「サーチ。」


 …さすが私の理想を全て詰め込んだキャラクター。 

 ほぼ全ての数値がバグっている。常人の戦闘力が50であるのに対して、ヒロインは999。魔法値、知性…その他もろもろもほぼ同じだ。


 チラリとノヴァのステータスを見ても、戦闘力が500、魔法値は600と凡人とは比べ物にならない高い数値であるものの、ヒロインには敵わない。


「…私が動こう。…トラベル。」


 頭の中に自然に浮かんできた転移の言葉。気づけば、囲んでいた兵達をすり抜けて、ヒロイン達の前にやってきていた。

「!だ、誰よ!このブス!」


 …まるで戦場に似合わない豪華な装飾のついた服と、この大層な性格…大方私の理想を欲望のままに詰め込みすぎたが故に、最高に性格がひん曲がってしまったみたいだ。


「私は、アルカナの『マスター』。」

「あ、アルカナって!あの一度も戦に負けたことがないという…!?で、でも…アルカナに『マスター』なんて聞いたことが…」


 王子が気の抜けたアホずらで驚く。最後の方は極小ボイスすぎて聞き取れなかったが、とりあえず話を進めた。


「つまり、この戦でお前達に勝たれると、その称号に泥を塗ってしまうのでね。大人しくおうちに帰ってくれないか?」


「そ、そんなバカなことを聞くわけがないでしょ…?!」


「そうか…それは残念だ。」


 私が指をパチンと鳴らすと、私たちを囲む兵士たちが、端から順にどんどん頭がすっ飛んでいく。

流石のヒロイン達も動揺している。


「これは、時限爆弾。この周りにいる兵士たちの全ての首が吹き飛び終わったら…最後は…」


「「ヒィィィィ!」」

 …逃げるの速いな。(そういや設定で50メートル4秒とか書いてたかも…)

 遠くの方に構えていた魔法兵をブンブン揺らし説得して、大人しくお城へと転移していった。


「ばいばーい」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ