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ドン底鍛冶屋が転生して気づいたら、最強でした  作者: 高本 元史


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第十一章 迷宮の守護獣

初めての小説です。温かい目線で読んで頂けると嬉しいてす。

迷宮の最奥に現れたのは、黒い甲殻をまとった巨獣――《シャドウ・ライノス》。

その角は闇を凝縮したように輝き、振り下ろされるたびに岩盤を粉砕し、瘴気の風を吹き荒らした。


「ッ……硬すぎる!」

剛の刀が確かに甲殻を斬り裂くが、傷口は浅く、すぐに黒い瘴気で塞がってしまう。

セレナの双短刀も炎と氷を纏わせて切り刻むが、巨体を削り切るには至らなかった。


「くそ……押し切れねぇ」

額に汗を浮かべながら剛が歯噛みする。


「セレナ、即興だが合せ技で倒すぞ」

「……はい!」


セレナは双短刀から刀へと持ち替えて...

「――《花風斬ふうかざん》!」

刃に宿った疾風の魔力が螺旋のように絡み合い、光の奔流となり...

同時に剛も

「――《蒼断そうだん》!」

が重なり合い....


とその時!

「《大地の拘束陣》!」

と地に魔法陣を刻み込まれた。

無数の石鎖が地面から伸び上がり、ライノスの巨体を絡め取る。筋肉が膨張して抵抗するが、結界の力で無理やり押さえつけられた。


「.....誰だ?」

「?は....!今しかないわ……剛!一緒に行きましょう!」

「おう!任せろッ!」


剛とセレナは深く息を吸い、刀を振りかぶる。

結界が二人の息を合わせ狙いを定める時間を与える。

刹那――剛の刀身が淡く紅色に変質し、セレナの刀も薄水色に変わった。

ふたりはその刀を同時に振り下ろした。

「「斬り裂けえぇぇぇッ!《双閃・花焔そうせん・かえん》」」

風の力と炎の斬撃の力の奔流が融合した。


轟音。閃光。

炎が爆ぜ、渦巻く風がその力を刃に乗せる。

斬撃の一閃が角を断ち割り、黒甲を粉砕。シャドウ・ライノスは絶叫を残して崩れ落ちた。

その巨体が岩床に倒れた瞬間、瘴気は霧散し、迷宮の空気が澄んでいく。


◇ ◇ ◇


戦いの余韻が残る奥の部屋。

そこには鎖で繋がれた獣人族の子供たちが数人、震えながら身を寄せ合っていた。

怯えた瞳でこちらを見つめる中、一人の少女が震える足で前へ出た。


「さっきの《大地の拘束陣》...助けになった?」

まだ十歳前後だろう。

栗色の耳とふわりとした尻尾を持つ、小さな獣人の少女。

傷つき、泣きはらした顔をしているが、その瞳には強い光があった。

「.....ッあぁ。めっちゃ助かった」

「ええ。ありがとうございます」

「良かった……お兄ちゃんたち、助けてくれたの?」

小さな声で、けれど必死に。


剛はしゃがみ込み、微笑んで答える。

「ああ。もう鎖なんて必要ない。お前たちは自由だ」


子供たちはそれぞれに涙を流し、大人達も安堵の表情を浮かべた。だが故郷を失った彼らに帰る場所はない。

その中で、少女だけが拳を握りしめ、剛を見上げる。


「わたし……ひとりになっちゃった。帰るところもないの。だから……一緒に連れてって。お兄ちゃんのそばで、強くなりたい」


セレナが息を呑んで少女を見つめた。

剛は迷った。だが、その真剣な目に、自分が刀を打つ理由を探していたあの日を重ねる。


「……いいだろう。一緒に来い。俺の戦場は炉だ。でも、その先にある未来を、一緒に見ていこう」


少女の顔にぱっと笑みが咲いた。涙を浮かべながらも、力強く頷く。


こうして、新たな仲間を迎えた一行は迷宮を後にした。

戦いの熱と炉の炎はまだ消えず、彼らの旅路を照らしていた。

完結に向けて頑張って執筆していきますので、「面白い!」「続きを読みたい!」と思って頂けたら、ブックマークや評価をして頂けるとうれしいです!

モチベーションががあがると、寝る間も惜しんで執筆してしまいます。

これからも、よろしくお願いします!


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