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第7話 ウィスラー・スキー場

 ウィスラー・スキー場は、バンクーバーから北へ120㎞行った所にある。日本のスキーヤーにも人気のスキー場で、スキーツァーもそこそこ開催されているようだ。


 ヒロは滋賀県出身だが、バンフに移住する前は九州の新日鉄で働いていたそうである。この度新日鉄時代の同僚がスキーツァーでウィスラーに来るそうで、久し振りに再会したいのと、自分もウィスラーでも滑ってみたいとの事。そんなわけで2人で現地合流する事になった。

 実はと言えば、私自身も日本のガイドブックでウィスラー・スキー場はマークはしていたのである。が、英会話にも外人さんにも不慣れな状況でいきなり街から遠く離れたウィスラーはちょっと心配で、先ずは安全なバンフ直行を選択したのでした。


 私自身、運転技術が未熟な上左ハンドルは未経験なので、ヒロが一人で運転する事になった。街でレンタカーを借り19時出発。途中2度の仮眠を取り翌日夕方、無事現地入りした。

 ツァー客は男ばかりの8人で、その内の4人が新日鉄のヒロのかっての同僚たちだ。ツァーには現地スタッフとして、コース案内のスキーホステスが加わり、翌日から3日間存分に滑る事になる。

 この日はヒロと連絡を取り合っていたイサオ青年を入れて夜中まで談笑した。


 翌朝早速、スキー開始。リアンと言う名のスキーホステスの深雪指導が最初にあった。腰掛けるように後傾になるのは"bad"、中央に重心を置いたままスキーの先端を浮かせるのが"good" とジェスチャー付きで説明してくれた(ヒロの通訳)。それができれば苦労はしない。私は出来ない事はやらないで自己流で滑るだけだ。リアンのコース案内を煩わしがってる者も居たが、私は未熟プラス超方向音痴故にしっかり付いて行く事にした。


 コースはバンフの3スキー場とは比べものにならないぐらい広かった。降雪もコンスタントにあるようだ。コースガイドのリアンはスキー場は知り尽くしているが、スキー技術はそれ程抜群というほどではない。ツァー客の中にはもっと上級者がいた。

 初日はリアンの案内でゆっくり滑り、2日目は他の現地スタッフの案内で6人がバンクーバーにショッピングに出かけたが、3人はスキーに専念した。勿論、ヒロと私も。折角カナダまで来て、3日のうち1日をショッピングに費やすとは…? 解せない。何を考えているんだろう? 

 その現地スタッフは、バンフにも支店のある毛皮の店”北極”のスタッフのようだ。海外にある日本人経営の土産物屋が日本の旅行会社とタイアップしているという話は聞いてはいたが、これか。

 最終日はリアンを入れて総勢10人で心置きなく滑り切った。重い深雪で脚が疲れたが、初めてポールにもチャレンジしてみた。5つ目のポールで外したが楽しかった。


 残念なことに1名が体調不良で一度も滑らなかった。折角カナダまで来たというのに、気の毒でならない。

 

 宿泊ホテルのマネージャーはペニーという20代後半の女性だ。初日の夜は彼女の案内でホテルにあるパブに行ってみた。2日目からは適当に行ったり行かなかったり。その後、親しくなった仲間だけで我々の部屋で真夜中までトランプの”大貧民”をやったりして賑やかに楽しめた。


 このホテルに池田シャロンという日系カナダ人の20代前半の女性が働いている。雪解けにはバンフに行くそうだ。物静かな美女で再会が楽しみである。


 こうして3日間のウィスラーでのスキーは楽しく終わった。日本からのツァー客に別れを告げて、ヒロと私は翌朝午前6時過ぎにホテルを発った。

 途中、カピラノ渓谷、スタンレーパークに立ち寄った。スタンレーパークには日本では見られない珍しい動物がたくさん見られて良かった。


 ヒロはほぼ徹夜で運転し、夜中に何度か居眠り運転をしかかるので気が気でなかった。私は何度かハンドルに手を伸ばしかけたが事故る事なく、翌日昼過ぎ無事バンフに到着した。

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