表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/38

第15話 アシナボイン山(カナディアン・マッターホルン)ハイキング1

 マウント・アシナボイン。サンシャイン・スキー場のペアーリフトから毎日のように眺めていた山容の大変美しい山である。バンフの街のどの土産物屋に行ってもバンフの街や周辺の絵葉書が売られているが、中でもこのアシナボイン山の絵葉書が一番美しい。その山容からカナディアン・マッターホルンとも呼ばれている。

 アシナボインは英語で、Assiniboine と書き、日本語のガイドブックではアシニボインと説明されている。ヒロによると、外人さんが発音するとアシナボインと聞こえるそうで彼もそのように発音している。よって、私も彼に合わせてそう呼ぶことにしている。何しろ彼はカナダおよびバンフに関する私の師匠である。

 スキー場に日参してた時にリフト上から遠目に眺めながら、『雪が解けたら、絶対行くぞ』と心に決めていた山である。日本を発つ時はその存在すら知らなかったが、旅先で見つけた場所に足を運ぶのは楽しい。


 ジャスパーに自転車一人旅をした折何度かお世話頂いたツーリスト・インフォーメーションを訪れアシナボイン・ハイキングの相談をしてみた。係員のおじさんは発音のはっきりした感じの良い老紳士である。片道2日を要し、キャンプ道具が必要との事だった。誰か貸してくれる人はいないかな。

 近江屋にしつこく通って相談してたらその甲斐あって近江屋のヒロちゃんから3人用のテントが借りられそうだ。


 翌日、突然トキオさんがユーコンから帰ってきた。まるで私のアシナボイン行きに合わせたかのように。ユーコン行きの際使用したキャンプ道具一切が借りられることになった。それにしても酷いヒゲ面でまるで熊のようだ。いや、バンフ~ジャスパーで遭遇した熊の方がよほど可愛い。

 彼の話によるとユーコンは写真の被写体になりそうなシーンは全然なかったそうである。帰りに寄ったジャスパーのトンキン渓谷が素晴らしく重い荷物を背負って6時間歩いたそうだ。そんなに素晴らしいのなら自分も自転車を降りてしっかり歩いてくれば良かった。天気が良くなかったがそれが却って幽谷の雰囲気があって良かったのかも…。

 それにしてもトキオさん、ただの女たらしかと思っていたが、以外と根性があるのかな。


 7月20日

 雨を嫌って、予定より2日遅れて出発。

 テント一式、ガスコンロその他をトキオさんから借り、インスタントラーメン兼炊飯用の鍋、懐中電灯、釣り道具一式その他をヒロから借り、燃料を購入した。4泊5日なので食料は飢え死にしない程度に米とインスタントラーメンその他を用意した。


 アシナボインへはサンシャイン・スキー場が出発点である。スキー三昧の頃と同じ系統のバスだと思うが、方向音痴プラス観察音痴なので乗ったバスも降車した場所も実際のところよく分からない。たぶん同じだろう。よほど余裕がなかったとみ

えて食堂もリフトも目に入らず、すぐに標識通りスタート。

 それにしても登山者は自分一人だ。前にも後ろにもだ~れもいない。地図も何にもなく少し不安はあったが、道は一本道で迷うことなく助かる。日本では1~2度しか宿泊込みの登山経験はなくバックパックの中身も10kg程度だったが、今回は流石に20kg以上はありそうで重かったが歩き始めると思ったよりは楽だ。

 お昼は道沿いを流れていた小川の水を沸かしてラーメンで済ませた。水は沸騰させたから大丈夫だろう。


 最終目的地はアシナボイン山の麓に近いMagog Lake のキャンプ場である。そこまで5kmのOg Lakeキャンプ場まで2時間の休憩を入れて8時間半で到着。この間誰にも会う事なくただひたすら黙々と歩き通した。キャンプ場なので水があるものだとばかり思っていたら、どこにもない。飯も炊けずラーメンも。まあいいさ、一晩だけの辛抱さ。

 ここからはアシナボイン山が良く見える。美しい。明日はいよいよカナディアン・マッターホルンだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ