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【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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81.コミケ ③



「サークルの人達に物凄く怒られたのだわ! なんで読んだの!? なんでコミケ開始した今読んだの!?って!」


右手を拳にして訴えてくるAkino......いや、それ俺らのせいじゃないよね!?


「師匠がその場で読まなければ良かっただけでは......」


そうボソッと呟くように雪が言う。


「んなっ! 弟子ぃいいいー!! 生意気ですわ!!」

「ま、まあまあ、落ち着いてくださいよ。 あんまり騒いでたら迷惑になりますよ」

「うむ、金見さんの言うとおりでござる! ただでさえ秋乃は目立つからな」

「いや、ていうかあんた! おい、変態!! あの話はどうなったんですのよ!?」


Akinoは太一を指差し殺気を込めた視線を送る。それに対し、ガチでビビったのか彼は両手を上げ、真顔になった。


「はい、もちろんです! それはとにかくこの二人の実力を見て頂いた方が良いのではないかと思い、作品を御覧になっていただきましたァー!」


突然の太一のしたっぱムーヴ。おい、どーした!


「ふむ......なるほどね」


軽く頷き、彼女は顎をなぜる。


「あ、あの......二人とも何の話を」

「......お兄ちゃん?」

「?」


俺、雪、金見さんが頭上に?を浮かべ二人をみつめる。


あの話とは?二人の間で何かあるのか?

実力を見る......??



「ふふん、良いわ。 改めて......私はあなた方お二人の力を認めますわ! まあ、最初から認めてはいましたが、改めて私のライバル認定ですわ!!」


ライバル......これ程の大物小説家に認められ、しかもライバル認定された。

す、すごい展開になってきたな......。


「はい、そいじゃあ......ここで発表ゥ!!」


一等賞!と言わんばかりに天高く人差し指をあげた太一。そして衝撃的な言葉を述べた。


「俺はこれから秋乃と組んで、一樹......お前を潰す!」






......つぶ、え?



「......どういう」


意味がわからない。潰す?なぜ?

今の今まで三人......いや、金見さんもいれて四人で一丸となって頑張ってコミケを成功させた。


なのに唐突な潰す宣言......。


あ、そうか、お得意のおふざけか?皆の疲れを笑いで吹き飛ばそうとか、そういう?


「ちょっと、お兄ちゃん! ふざけるのも良いけど、言葉選びなよ!」


思っていた事を雪が言ってくれた。その隣では金見さんがあわあわとしている。



少しの間のあと、ちょうどいいやと太一が一人言のようにぼやき、続けた。



「......いんや、ふざけてねーよ? 俺はこれからお前らを潰しにかかる......まあ、せいぜい必死に抗ってくれ」


太一の目は本気だった。これは、この目は見たことがある......!

槙村が俺に近づいてくる時の、あの。


獲物を狙う「目」だ。



「......あの、師匠は......」


「ええ、私は元よりあなた達と戦い勝つつもりだったのよ。 けれど、この変態......太一が協力させてくれと申し出てくれたの」


ますます意味がわからない......ッ!

太一の目的はなんなんだ?俺と雪を潰す......?


もしかして、俺らの仲を良く思っていなかった??


「太一、本気なの」


俺は太一の目を見つめる。彼は笑っているが、目が笑っていない。


「勿論」

「どうして......何が、目的なの」


「目的か」










「――......うーん、まあ、簡単に言えば、退屈しのぎ、かな?」




退屈......しのぎ、だって?


「俺は最初、お前が......そうさ、とっても......」


......?


「ヒトの人生には、敵が必要だ......それこそ己の存在を脅かす程の。 そうして初めてヒトは生を感じられる......命に触れられる......」


彼は眼鏡をクイとあげる。奥底には何も見えない。


「俺はずっと......あの頃から、それを感じたことがない。 けれど、一樹お前が現れた時、お前の小説を読んだ時、変化する技量とその成長スピードに底知れないものを感じた」



「......」



「初めて思ったよ。 ああ、こいつと何かを賭けて戦ってみたいな、って」




――そうか、だから。



「――だから、やろうぜ。 俺の退屈しのぎに......付き合ってくれよ」







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