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【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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61.心理的ダイレクトアタック

 


「私、そろそろ帰りますね。 真城さんがいるならもう安心なので」


 金見さんが立ち上がった。それを見上げるように雪が言った。


「え、もう行っちゃうんですか......」


 打ち解け始めていた雪は心なしか寂しそうだ。それに気がつき、金見さんは雪へと微笑み諭すように言う。


「ごめんなさい、でも今度遊びましょうね。 葉月さんが元気になって二人とも時間に余裕があるときに、怪物狩人、しましょうか!」


 雪の表情が、雲を散らす陽の光がさしたかのようにぱぁっと明るくなる。


「するっ!!」

「ふふ」


 なでなでと雪の頭をなでる金見さん。ごろごろと喉を鳴らす猫のように目を細め気持ち良さそうな雪。......あれ、これ完全に懐いてね?


 しかしまあ、雪に女の子の友達が出来たのは嬉しい事である。前に「こっちきてからは友達とかいたことない」っていってたし。


 ていうか、この感じだとお姉ちゃんのがちかいかな?先ほどからみていると、やりとりが仲の良い姉妹のように見える。

 ふむ、雪は年上に可愛がられる性質なのかもしれない。


「では葉月さん、お大事に! あ、明日もお仕事難しそうだったら、連絡くださいね~」

「すみません、ありがとうございます......助かります」

「ちなみに冷蔵庫にタッパーでごはんのおかず入れてあるので、よければ食べてください! 真城さんも良かったら!」

「ありがとうございます! 一樹にお願いして食べさせて貰います!」

「ふふ、お口に合わなくても怒らないでね?」

「「怒らないです!」」


 二人の台詞がハモる。


 雪と俺は互いに顔を見合う。


「あはははっ! それでは葉月さん、また! 真城さん、葉月さんの事よろしくお願いしますね」

「了解しましたっ! またね、金見さん」

「はい、また」



 こうして金見さんは帰っていった。


 どうなるかと思った雪と金見さんの邂逅。思いの外すぐに打ち解けてくれてほんとに助かった。

 いや、あれは金見さんの人柄のおかげか。


「雪......ごめん、困らせたよね」

「......え、ううん! 大丈夫だよ! 金見さん話しやすいね!」

「あ、ほんとに? それなら良かった」


 雪は親指を立ててバチコーンウィンクしていた。しかし、ほっとしたのも束の間、彼女からとんでもない質問が投げつけられた。


「あのさー、一応きくけどさ?」

「? な、なに?」


「金見さん......彼女?」


 眉にシワを寄せ、こちらをジロリとみてくる。


「......ううん、違うよ」

「ほ、ほんとに? あんなに綺麗だよ? 好きになるじゃんフツー」

「せやな。 でも彼女じゃないよ」

「ほんとに、本当? だって、優しいし気が利くし、パーフェクトだよ?」


「......なんだよ、彼女って言った方が良かったのか?」


 俺は、ちょっとムッとして聞く。


「ううん、ホッとした......へへっ」


 げぼらっぐふっ、ごほごはっ!!!


 女神、あるいは天女のような美しい笑顔に、心理的ダイレクトアタックを受けた俺のライフPが急速に削られる。


 急激にあがる心拍数に目を白黒させる俺。動揺する心を落ち着かせる為に、とりあえずスマホを手に取りなろうのマイページをひらいた。


 ......これ、わかる人いるかな。手持ちぶさたになったりするととりあえずなろうのマイページ開いちゃう作者の心理。


 そのままついでにポイントやブックマークが増えてないかチェックしちゃうやつ。

 更にはPVもチェックして、逆お気に入りまでもチェック。


 って、あ、誤字報告だ。申し訳ないと思いつつ、ちゃんと読んでくれてるのがわかるので、嬉しかったりする。


 ――ふう、落ち着いてきた。って、あれ?


 俺がスマホを眺めていると雪の姿が消えていた。


「......雪? どこー?」

「んー? なーにー?」


 呼び掛けると、台所らへんから返事が聞こえた。


「どしたどした~? 寂しいのかな~? なんちゃって」


 片手にネギと包丁を持ちながらこちらへやってくる。ああ、料理してくれてるのか、助かるわ~。

 って、あぶねえな!?


「あ、いや......姿みえなくなったから。 つーか、包丁もったまま歩くの危ないぞ」

「あ、しもた! ごめんごめん」


 いったい何を作っているのか......お腹すいてきたな。




【とても大切なお知らせ】


少しでも面白い、先が気になる!続きは?と思って頂けたら、広告の下にある

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ブックマークもすごく嬉しいので、よければお願いします!


いつも読んでくれてありがとうございますー!

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