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【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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46.旅路

 



 ――行動開始。



 イラストの技術を師匠に認められ、次に真城さんが求められたのは知名度、マーケティング能力。


 師匠いわく、とにかく有名になり多くにイラストをみてもらう事が重要らしい。それが出来なければ、いくら上手い作品を描けても埋もれていくだけだそうだ。


 イラストの技術が高ければ人はつく、オリジナリティがあれば認められる。確かにその能力や魅力だけで上がっていく人はいる。

 しかし、それはごくわずかな少数の天才、または運の良かったレベルの高い絵師だ。


 そう、周りを見ればレベルの高い人はいくらでもいるし、T☆itterなどを少しみてまわれば出てくる絵出はオリジナリティに溢れているものも多い。


 ただ単に上手いイラストを描いていれば、その上手いイラストの中へ当然のように埋もれてしまう。オリジナリティのあるイラストも同じく、その枠に埋もれていくのだ。


 ならば、どうするか?


 答えは技術以外、その外側で勝負する。


 より多くの人にその生み出した、愛を込めたイラストをみてもらうために、まずは沢山の人とイラストを通じて繋がることが優先される。

 イラストで編集者に認めてもらうには技術と同じくらい、それが必要なのだ。


『イラストだって、沢山の人に見られた方が絶対に嬉しいはずでしょう? 自分のイラストを広める努力をするの。 そこは生み出した親が頑張らないとダメよね』と、彼女の師匠が言っていたらしい。


 そして、絵師、真城がその言葉をうけ動き出す。


 まずはT☆itterとpexivでファンを増やす。


 VTuber白雪ましろのアカウントとは別に、絵師用の物を作りフォロワーを増やしていく。

 これはより絵師として採用してもらえる確率を上げると共に、もしそうなった時、売り上げの促進に繋がる事を見通しての作戦。


 しかし、流石は個人勢でとてつもない人気を得たVTuber白雪ましろだ。人との繋がりかたやフォロワーの増やしかたを心得てるのと、その生来のカリスマ性、平均を大きく越えるイラストの上手さもあり瞬く間に絵師としての頭角を現した。


『す、すごいですね......たった数週間で、これ程レベルがあがるなんて。 信じられないです』


 電話口で白田さんは驚いていた。


「ですよね。 俺も驚きました......でも彼女努力家なんですよ。 こうして必ず結果を出す。 どうですか、良い絵師だと思いませんか」


 誇らしい。本当に。


『そうですね。 このイラストのレベルとT☆itter等SNSのフォロワー数があれば採用される可能性は高いかと思われます! 早速上に掛け合ってみますね!』

「お願いします! 俺も頑張りますから!!」

『ええ、私も......頑張ります! ではまた!』


 通話が切れ、すぐさま俺は執筆の作業へと移る。まだまだ書籍化作業は終わらない。練り直し、書き直し、付け足し、作品の質を上げていく......心が折れそうにもなる。けれど、それを支えてくれるのは、読者と金見さん、そして......


 同じように今も必死に戦い続けている、真城さんの存在。


 彼女との日々が、力になっていく。





 ――光が、みえるかい?



 胸の奥に落ちる、言葉。



 誰もいないはずの部屋、俺に話しかけてくるのは幻か、それとも......。

 彼は、優しく語りかける。


 ――此処まで......もがいて、苦しんで、泣いて、叫んで......それでも歩みを止めずに君は来た。


 思い起こすこれまでの人生。先のみえない、「今」を生きていたあの頃......それらが脳裏に浮かぶ。


 そう、だな。俺はなんども折れそうになりながら、挫けそうになりながら......地べたをはいまわり、光をさがしていた。


 ふりかえれば見える。闇のなかで苦しむ自分の姿が――


 手には見えない無数の傷痕、心には幾つものひびと孤独。


 けれど、前を向けば――


 それらを肯定してくれた皆がいた。俺が歩いてきた道を、認めてくれた......皆が!


 ――それが力になる。君の大きな、力に。......これから先、きっと辛い事が無数に待ち構えているだろう。逃げ出したくなる事も、何度も何度もあるだろう。


 ああ、そうだな。


 ――でも、君が今まで貰ったモノが必ず支えてくれる。


 うん。


 ――だから、行け。君の信じたその道を。


 自然と笑みがこぼれた。


「――了解、相棒」




 今日もまた、俺は筆をとる。






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