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【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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ざまぁ4.槙村くんと寒空の下 (27話の槙村視点)

 


 ――寒っ!


 最近、季節がどんどん冬に寄ってきてるな。こういう日は何か温かい物を食べるに限る。


「......って言っても」


 俺、出禁になってない店......あったっけ?


 ※槙村は幾度となく繰り返される勘違いとナンパで、大体の飲食店を出禁にされてます。


「コンビニしかねえな、はぁ」


 ※槙村はコンビニも出禁になってるところがあります。


「あっちのコンビニはこないだサングラス男のせいでやべーことになったから行けねーっしょ」


 あのサングラス歩きタバコ野郎......あいつ俺から金とって行ったあと捕まったんだっけ。とられた金は戻ってこなかったけども。

 まあ、俺も捕まりそうだったけど。逃げ切れて良かった、まじで。いや、悪いことしてねーんだけどね。※してます。


 はあ、しかし世の中狂ってやがる。


 なぜ俺ほどのイケメンが一人寂しくコンビニで弁当を買わねばならんのだ。

 あーあー、世の女性達はシャイ過ぎる!だからチャンスを逃し中途半端な男で妥協することになるんだよな。

 こんなところにフリーのイイ男がいるのに......やれやれ。


 って、お?あれ葉月やんけ。あいつ、肉おちたよな~。まあ、そのせいで更に仕事遅くなったけど。(※勘違い)

 あいつの痩せかたはダメよダメ。こんどしっかり教えてやるか、おめーが何しても意味ないぞ~って。


 痩せたところであのボサボサの髪とメガネだろ?陰キャ極まってるんだから手の施しようねーんだよな。そう、人は生まれたその時に、二つに分けられるのさ。美しいか、醜いか――。


 悲しいけれど醜く生まれてしまったらもうどうにもならないのさ。整形でもせんかぎり。いや、あいつの場合整形すら、無意味なんじゃね?


「ははっ......って、」


 隣の女誰よ?後ろ姿じゃよく分からねえな。ちょっと尾行すっか。


 そして尾行すること数十分。


 ――ここは。


 たどり着いた場所、そこは金見さんの家である美容室であった。しかし、店は閉められているようで店内は防犯用のライトが照らされているのみ。


 え、葉月がなぜ......つーか、隣の女、金見さんだったのか?いや、金見さんか、家はいっていったし。


 てかてか、どーいう事だ?まず葉月が美容室にくる事もありえないが、まあ、そこは百歩譲って良いとしよう。しかし店はもう閉まっているし......。


 それなのに家へ入っていった。あ、あ、やばい......


 ――頭に過るのは、想像もしたくない二人の関係。


 ......や、何かの間違いだろ。さすがにな......相手は葉月だぞ。

 いや、待てよ。あの時......あれは、やはり俺の勘違いではなかったのか!?会社の車庫で、葉月にキスをしていたのは!!(※勘違いです)


「......イカれてやがる。 金見、お前見る目ねえよ......ッ!」


 ダメだ。いくら金見ほどの美人でも、あんなブタ......いや今はブタじゃねえが、陰キャキモ男を好きになるなんて、人としてどうかと思うぜ。


 サヨナラ、俺の金見......良い女だったよ、お前は。(※違います)



 ポケットに手を突っ込み、金見家へ背を向けた。するとそこにはニコニコと笑顔を浮かべる男がいた。


「――あ、また会ったね? 夜は冷えて寒いねえ。 てか、君、そんな電柱のかげで......何してるの?」


 いつかの警官が立っていた。


「あ......」


 ゴクリとなる喉。寒いはずなのに途端に汗が流れだし頬に伝った。


「え、なになに、なんでそんなに動揺してるんだい? なにかやましいことでもあるのかな?」


 いや......ん?やましいこと?無くねえか?

 俺、今日別になんにもしてねえぞ。強いていうなら葉月と金見をつけていたくらいだが。


「あ、いや、ないっすよ、やましいことなんて......もう行っていいすか?」

「......このあいだ。 公園の近くであったよね? 止めたのに、なぜ逃げたんだい?」


 ドキッ


「あ、あれは、そりゃ夜中に急に来られたから......別に何もしてないから。 もういいすか」

「......」


 じーっと鋭い目で見つめてくる。こわっ。


「......うん。 わかった、すまないね呼び止めて。 もう行っても良いよ」


 良かった~。ったく、無駄にびびっちまっただろーが。なんかムカついてきたな。


「でも、何もないって言ったのに......あーあ、なんかちょっと気分悪いっすよね~」


 二人の視線が交差した。緊張が走る。


「......そうか」


「そうか」警官のその言葉には謎の重圧があった。それを感じた俺は、またすぐに体が震えだす。何この人、こわいんだけど。


「あ、いや、う、うん。 それじゃ」

「ああ、また......おやすみ、暗いから気を付けて」


 にやりと笑う警官。


 いや、こわいこわいこわい!なんで笑ったんだ......。



 奴とわかれたあと、コンビニで夕飯を買った。そしてマンションへと帰る。今日のご飯はおにぎりとカップ麺だ。シンプルだが、最強の組み合わせ。


 よし、豚汁うどんで冷えた体を温めるぜ!

 えーと、部屋の鍵は......





 あれ?






 鍵は、あれ......?








 ......鍵は?








 槙村の長い夜が始まる!※続きます。









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