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【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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配信 4. ある日の白雪ましろの配信 (白雪視点)

 


 公衆トイレでセーブをし、配信を終わりたいましろ。しかし阻むようにそのトイレからこちらをじーっと見つめてる昆虫怪物。


『......』


 《――

 《ましろw寝たか!?

 《無言ww

 《配信中だから!

 《もう数分無言やぞww

 《――


『あ、ごめん。 いや、これさぁダメじゃない? なんでセーブポイントのエリア入ってるんよ! も~ッ!!』


 《――

 《ねww

 《いや、それな

 《ww

 《俺もあの状態はじめてみた時思った

 《邪魔よなww

 《確かにww

 《www

 《思ったww

 《――


『どうしよう、あれ、どうしよう? はい、我に策ありの民~? 策あったら言ってほしい』


 《――

 《戦え

 《がんばる

 《撃ち抜け!

 《一匹やろいける

 《やろーぜ

 《がんば

 《てかあれ館のやつ?

 《狙い撃つぜ!

 《――


 ええー。館の時逃げろって言ってなかったか?リスナーさんたまにはめてくるからなぁ。

 でも行けって言ってるからなー。


『でもこの妹(幼女)危なくない? 襲ってきたらどーすんの? きみたち守ってくれんの?』


 《――

 《まかせろ

 《安心していっていいよ

 《大丈夫

 《いいよ

 《いってきて

 《――


『いや何でだよ! 私を心配する声ひとつも無いの何でだよ!!』


 く、完全に面白がってるな......ここでミスってやられたらこの数時間がぱあになると言うのに。

 なんでこんな簡単に戦えなんて言えるんだ?


 ......いや、まてよ?


 これはあれか?もしかして私は最初からはめられていたってオチか?

 だっておかしいよね、あの昆虫怪物と館で出会ったとき「逃げろ」と「戦え」で意見が見事にわかれた。


 そうだよ、いくら私がポンするのを楽しみにしているリスナーさんでも私のファン......私を好きでいてくれる人達だよ?


 おそらく、答えはこうだ。


 あの昆虫怪物はホントは強くなんてない。


 あれがもしホントに強いならここも逃げろとアドバイスがあるはず......だって、この配信ずっと一緒に居てくれた皆だよ?ここまでかけた時間の重みがわからないはずないじゃん。


 それに、次回また同じような配信を見たい?ここで私が死ねばまた同じような配信が始まるよ?

 そんなのリスナーの皆はきっと望んでない。


 で、あればここで死ぬようなプレイをすすめる訳がない、ないんだよ!

 そう、そうなんだ!皆は私がこうしてテンパって困っているところをみて楽しんでるんだ!

 やっとわかったぞ、皆の心理、その気持ちがっ!


 ......


 ......なんかムカついてきたな、そう考えると。


 前回の配信でも、その前の配信でも無駄にビビらせて楽しんでるリスナーがいた。

 今回はそーはいくかよっ!!やってやらァーッ!!!



『ああ、成る程ね......』


 《――

 《え、なに

 《なにが

 《どーした?

 《はよいけーっ

 《戦いなさいよw

 《頑張れ

 《どしたの?

 《怖くて混乱してるの

 《イカれたか

 《大丈夫かww

 《???

 《――


『謎は全てとけた......そうやってへらへら笑ってられるのも今の内だぞ!! きみたち!!! あと「イカれたか」はライン越え』


 《――

 《!?

 《どしたwww

 《急な煽りww

 《え

 《えええ

 《なんでやw

 《確かにライン越えw

 《www

 《唐突な煽り

 《――


『私はわかってしまったよ、きみたちの考えが......そうやって楽しんでるんでしょう? 私がビビっているのを』


 《――

 《え、まあ

 《そういう配信だろw

 《楽しいよ

 《ビビってるのを楽しむのがメインでは

 《うん

 《――


 正論!!!!


 確かに!それが嫌ならこんな配信すんなってね!くっ......


『ぐぬぬぬぬ......』


 まあ、いいよ!それならそれで、サクッと倒して今日の配信を終わらせるまで!いくぞ!!


『ましろ、行きます!!!』


 銃を構え、ジリジリと昆虫怪物へ迫る。射程距離に入れなければ当たるものも当たらない。慎重に、ゆっくりと!


 《――

 《おおおお

 《いった!!

 《がんばれ!!!

 《倒せっ!

 《気を付けろよ!

 《ゆっくり

 《慎重に!!!

 《――


 ――あと、三歩


 《――

 《気を付けろ

 《ゆっくりゆっくり

 《いいね

 《緊張感やばw

 《――


 はぁ、はぁ......っつ、手に汗が......!


 ――あと一歩




 今だ!!!




 パァンンッッッ!!!!



 町に響く銃声、空気が震えた。




 《――

 《やったか!?

 《きた

 《いったぁ!!!

 《頭あてたな

 《おお

 《――


 銃を撃った反動で後ろにぶっとんだ主人公、ましろ。


『うおっと、あっ......』


 一回転し、視線を公衆トイレへと戻す。そこには銃弾を眉間にぶちこまれた昆虫怪物がたたずんでいた。


『やった!!?』


 やった!って、え!?


 喜びもつかの間、撃たれた昆虫怪物の姿がスーっと煙のように霧散した。


 ――な、残像......!?


 その時、後ろから衝撃をうけ前方へと転がった。


 そして、暗転する画面には赤い「You Are Dead」の文字があらわれる。


『......あ、えぇ? え、え~......』


 《――

 《ど、どんまい

 《ナイスファイト

 《良い動きだったぞ

 《ダミーは動かんのよ

 《これが初見殺し

 《ああああ

 《ダミー

 《偽物なんよな

 《――


『うわーん、ばかー!!! なんで教えてくれんのよ!!!』


 《――

 《ネタバレ禁止だし

 《教えたら面白くないやん

 《えww

 《謎は全てとけたのでは......!?

 《そらおしえんだろ

 《楽しかったぞ

 《――


『ぐ、確かに......次、必ずリベンジしてやるからなー!! くそっ』


 《――

 《だなー

 《また今度

 《頑張ってた

 《楽しかった

 《良かったぞー

 《――


『むむむ、ありがとう。っと、時間やばい! てな訳で次回はまた同じとこからだね。 長い時間配信みてくれてありがとー! 楽しかったよ~。 また遊ぼーね』


 リスナーさんがチャット欄を「楽しかった」「良かった」「面白かった」などの感想で埋め尽くす。これを見ると配信して良かったと心の底から思える。


 そして配信中にスーパーチャットを投げてくれた人のお名前を感謝を込めて読み上げた。


『――と、よし。 これで全員だね。 それじゃ、次の配信はこの続きもやりたいけど、歌とかしようかな』


 《――

 《歌!!!!

 《めっっっっっっちゃ楽しみ

 《やったああああ

 《期待

 《おおおおお

 《――


『あはは、じゃあまた次回! 詳しい日時はT☆itterで知らせるからね~。 ほいじゃ、したっけね~! ばいばい』


 《――

 《おつかれ

 《ありがとー

 《お疲れ様!!!

 《今日もありがと

 《配信ありがとーーー

 《おつかれい

 《またねー!

 《おつー

 《お疲れ様でした!

 《良かったぞー!

 《楽しかった

 《――




 ~配信終了~











 次回の配信へ続く。








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