表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/113

31.私のヒーロー (22話の真城雪視点)

 


 葉月さん、きっと心配してるよね。――早くお兄ちゃん連れ帰らなきゃ......あのお兄ちゃんの隣にいる人に私の存在を気づいてもらおう。存在感消失(インビジブル)解除!


 これで私に気がつくはず。......あ。


 で、でも......気がついてもらって、それでどうしよう?私、ちゃ、ちゃんと喋れるの?知らない人と話すの苦手なの忘れてた、どうしよう。

 どんどん緊張感が高まっていく......ど、どうしよう。


 って、えええええ!?


 何も言えずに見ていると、その隣に座っていた人が急にお兄ちゃんを揺すり始めた。ガクンガクンと首が横に振れる。


 お、お兄ちゃーーーーん!!!


 やばい、お兄ちゃんを助けないと!!そう思い、私は声を必死に絞りだした。


「あの......」


 あ、こ、こっちに気がついた。


「......その、その人に......何をしてるんですか!」


 彼は頭をかきながら話し始めた。


「えっと、この人が酔っ払って座り込んでるから、大丈夫かなと心配になって......変な事はしてないですよ」


 ......本当に、葉月さんみたいな声と話し方だ。それに私の意図を理解して答えてくれている。

 不思議だ......そんな所も似ていて、まるで葉月さんと話てるような感じがする。


 すると私が無言で警戒していると思ったのか、街灯の明かりで姿が見えるように移動してくれた。


「え......あれ、あなた......この間の?」


 そこに現れたのは、前にコンビニで助けてくれた配達員の男性だった。



 それから私は配達員さんと話をした。コンビニで助けて貰ったこと、兄を捜していたこと。しかし、話しやすい......本当に葉月さんなんじゃないかって思えてくる。


 て、お兄ちゃん......風邪引いちゃう。でも全然起きそうにないしなぁ。私、背負えるだろうか。

 腕を肩にかけて......ふっ!む、ぎぎぎぎ!


「はぁ、はぁ......」


 あかん、びくともせん。うう~、困った......。


「俺、背負いますよ」

「へ?」


 背負う?えっと、それって運んでくれるという意味?

 嬉しいけど......てか私じゃ運べないからお願いするしかないけど、うーん。コンビニの件といい助けてもらってばかりだ......申し訳ないな。



 レンガ造りの道を二人あるく。この道は春には脇に植えてある桜が花をつけ、綺麗な花道になる。デートコースによく使われているらしい。


 だから、何って話だけど......なんだか浮わついてる。気持ちが。

 だって、この配達員さん








 noranukoさん......葉月さん、だよね?




 ここまで会話していて、話し方の雰囲気や声質、気の回しかた......その可能性はあると思っていた。

 そして更には度々外れる敬語と、癖のある笑いかた......



 決め手は、側にいたノアくんが彼にも見えていたこと。




 まただ......また、助けられてしまった。




 ――鼓動が高鳴る




 優しく笑う横顔




 ――熱くなる想い




 歩幅をあわせてくれて......




 ――締め付けられる、




 私、こうやって、ずっと......あ、そっか









 ――心





 私、葉月さんの事が好きだったんだ。





 ――心に灯る光と、彼の笑顔。






 頭の中で「ハーデンベルギア」が流れていた。









【とても大切なお知らせ】

少しでも面白い、先が気になる!続きはよ!と思って頂けたら、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★にして応援していただけるととてつもなく励みになり執筆のやる気につながります。

ブックマークもとても嬉しいです!

評価されてない読者様、もしよければ評価お願いします( ノ;_ _)ノ

いつも読んでくれてありがとうございます。長々とすみません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ