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18.心の音色

 


「ふぁ~あ......ねみ」


 結局昨日は日付が変わり、気がついたら2時になっていた。今日は休日だし、執筆しないとな。


「ん? 金見さんからメッセージが」


『こないだの予定通り、8時にウォーキング行きますよ! もう少ししたらそちら向かいます』


 あ、そーだった。金見さんこんな休日まで付き合ってくれて、なんだか申し訳ないな。ちゃんと痩せねば......痩せられるだろうか?開始から2日たった今はまだ割と平気だが、ストレスがたまれば一気に物が食べたくなってしまう。


 そうなればきっと食べちゃうんだろうな。今までも我慢しようとしたことは何度もあるし......金見さん、多分俺のこと見捨てるだろうな。

 ま、とりあえず歯磨きと顔洗って金見さんがくるの待っとくか。


 歯ブラシを手に持ったとき、ふと彼女の笑顔が脳裏に過った。


 ......せっかくやるんだ。ダイエット、やれるだけ頑張ろう。本気で。



 ◆◇◆◇◆◇



「ひぃー......ふう、はあっ......ふう」

「大丈夫です?」

「だ、だい、丈夫......」

「なれるまで少し辛いでしょうけど、頑張りましょうね! 私も一緒に頑張りますから!」


 にこにこしている金見さん。優しい。この人も俺が小説書いてるからこういう風に構ってくれるんだよな。

 俺、小説に救われてるな......ありがてえ。


「? 葉月さん、何ぼーっとしてるんですか?」

「え、あ、いえ......ちょっと寝不足で」

「遅くまで執筆、とか?」

「ちょっとゲームを」

「お、ゲーム?」

「友達と怪物狩人ってゲームしてるんです。 昨日からですが」

「怪物狩人! 私もやってますよ! 下手ですが!」

「おお、金見さんも!! ちなみに武器は何を使われるんですか?」

「ライフルですね!」

「え、ライフル!?」


 ライフル。遠距離から敵を銃で撃ち抜く武器で、銃弾をヒットさせる部位によっては全くダメージが出ない。逆に頭等のウィークポイントを的確に狙うことが出来ればとてつもないダメージを稼げるが、素早く動き続けるモンスターの弱点を狙うのは至難の技である。なので、全武器の中でも難易度は最上位に入る。


「す、すごいですね、金見さん。 それ絶対に上手いじゃないですか」

「いえ、全然ですよ~」

「俺もライフルは使ってみたことあるんですが、難し過ぎてやめました。 あれ、下手したら仲間にあたってノックバックするんですよね......昔めっちゃ怒られた事あります」

「あーね! あれはねえ、開発を恨みますね! ......私はいつもソロだったので大丈夫でしたけどね!」


 すげー、ソロってことは撃って逃げて撃って逃げてって戦うのか?やべえ、あんま想像つかねえ。ライフルは距離がないと弾を当てるのが難しい。

 モンスターは攻撃されたことに気がつけば接近してくるんだから......どうやって狩ってるんだ?見てみたいかも。


「ライフルソロ......金見さんが凄腕プレイヤーだった件」

「なにそのラノベタイトルみたいなの!?」

「! ラノベ......良いかもしれない!」

「嘘でしょ!?」

「金見さんをモデルにVRゲームモノの小説書いてみますか!」

「ええええ!!」

「凄腕プレイヤーが実は美女だったとか、かなり良いですよ!」

「美女設定かぁ、ギャップとかあって良いのかな?」

「ギャップ......ですね、確かに! 俺も金見さんが凄腕だと知って、かなりびっくりしましたし!」

「まあ、美女ではないから残念ですが......はは」

「え、美女でしょ」

「え?」

「あ」


 ......やべえ。今でしょ!みたいに言っちゃった。ぽ、ポロっと出ちゃったんだが。......は、はずっ!そして気まずっ!!――って、金見さん顔あっっっっっっかい!!!?


 あららら、これ、セクハラに入るんかなぁ......プライベートとは言え、や、ヤバくねーか?


「......い、今のは、あのっ」

「だ、大丈夫です! 私、帰りますね! また明日ウォーキングで!!!」



 そう言って彼女は笑みを浮かべ、走り去っていった。









 ......処分とかあるのかな?これ。







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