表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

108/113

96.ブラックあうと ③ (槙村 視点)



あたまが痛い......こんな展開を誰が予想していただろうか。


金見......お前は、その目は......くそ、もう毒は回っていたということか。


葉月による、洗脳という猛毒が。



「えっと、もう一度はっきり言いますけど、あなたが思っているような事にはなってませんよ? 私と雪ちゃんは葉月さんに洗脳とかされてないんで......」

「みんなそう言うんだよ......洗脳されてしまった人達は」

「ら、埒があかないな、これは」


警官がため息を吐いた。まったくもってその通り......ここまで根深いものであれば埒があかない。


......No.1、君はこの状況を打開できるか。


俺の希望の光となれるか?


「あなたは......あなたも葉月に洗脳されているのか?」

「あ、私......いえ、ですから洗脳なんてされてませんって! なんでそんに頑なに信じないんですかッ」

「だ、だって......」


それは、葉月が......。


「槙村さん、もう良いでしょう......これだけの会話内容であれば」


葉月が警官へ顔を向け、彼は頷いた。そして俺へと近づいてくる。

目付きが怖い......俺は、これからどうなるんだ?


「槙村くん、とにかくここで話していてもこの方々の迷惑になる。 場所を移動してゆっくり話そうか」


これは、ヤバい。連れてかれてまた......次はないぞと言われたばかりなのに!

どうしよう、どうしよう、どうしよう......パパとママは今度こそ俺を捨てるかもしれないッ!

会社の上司にも殺気にみちた眼差しで怒鳴り散らされたばかりなのにッ!!


だめだ!嫌だ!逃げないと!逃げ切れないけど、逃げないと!怒られる!

それは嫌だ!!嫌だ、怖い!!


はっ、そうだ、バッグにあれが......ッ!!


「なあ、葉月......」

「?」


まずは......てめえだ!!警官!!


バチィッ!!


「!? ぐああっ!?」


どうだよ!?改造したスタンガンの威力はよォ!!!?

てめえはそこで震えて固まっとけや!!!


「......き、さま......まきむ、ら......」


あー、気持ちいいぜえええ!!!そうだな、このさいコイツら女共にも天誅しとくかあ!!?

震えてびくびくしてるとこを見るのも悪くねえ、ってかいっそ楽しんじまうか!?もう、俺の人生も破綻したよーなもんだしな!?


最後に楽しんでおくのも良いかもな!!!葉月を麻痺させてから、葉月に見せつけるように二人共ヤってやるか!!?おっひょー、興奮してきたァ!!


「なあ、葉月......土下座しろよ。 そうすれば許してやる」

「槙村さん、何したのかわかってるのか......」

「わかってるよ? この歪んだ世界で、正義を貫くには力を行使するしかねえんだよ......」


「正義......これが、人を傷つけるのがあんたの正義か、槙村」


「......は、葉月さん、もう槙村さんを刺激しないほうが......」


金見が葉月の腕にしがみつく。声が震えていて、俺は更に興奮した。

いいな、これからの事を考えると......ぐふっ、ぐふふふ。


その怯えた表情、たまらねえぜ。


「......春音ちゃん、こんな人に言いように屈服させられたらダメだよ。 間違っているのは、この槙村って人なんだから......!」


はぁーーーーーー?


てめえは、もっと怯えろよ~......いや、まてよ?この気の強い女が屈服するところも......じゅるり、イイねぇ~!そそるぜぇ。

つり目もポイント高い。この綺麗な、美しい顔が歪み涙にまみれて、鼻水を垂れ流すのを想像すると......あ、だめだ、我慢できない。


「もういいや、おらしね葉月!!!」


スタンガンをつき出すように葉月へと食らわした。






ゴッ!!





腹部への突然の衝撃。






――その瞬間、意識が消え闇が広がった。




【とても大切なお知らせ】

少しでも面白い、先が気になる!続きはよ!と思って頂けたら、広告の下にある☆から評価して応援していただけると励みになり執筆へのやる気につながります。

ブックマークもとても嬉しいので、よければお願いします!

皆様、いつも読んでくれてありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ