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【完結】陰キャデブな社畜、知らぬ間に美少女VTuberを救う。   作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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90.正

 


 ほんのり雪が積もった朝。


「それじゃあ、元気でね。 雪ちゃんと仲良くね」

「からだには気を付けるんだぞ」

「......」


 玄関前、親と妹がならび俺と雪の帰りを見送る。

 燈夏は寂しいのか浮かない顔をしていた。多分、やっと仲良くなった雪と離れるのも寂しいのだろう。


 昨日、燈夏が自分から話しかけるくらいには気に入られていたからな、雪。


「ああ、わかってるよ」

「また今度会えるのを楽しみにしてます!」


 雪が燈夏の頭を撫でた。抵抗もせずに撫でられてる様はまるで気を許した猫。


「燈夏さん、メッセージ送るね。 今度は私の家にも泊まりにきて」

「......ん。 わかった」


 マジで寂しそうだな。たった一泊でこんなになつくもんかね。

 ......やっぱり、雪の人柄によるものかな。


 雪が燈夏を、ぎゅっと抱き締めた。


「それじゃあ、またね」

「うん」


「ん、じゃあ、また!」


 それぞれに手をふりあい帰路についた。



 帰りの電車の中、雪がいう。


「可愛い妹さんだったねぇ」

「そう?」

「うん。 事前に聞いていた、狂暴でヤバいって話とは全然違ってね~」


「あー、まあ。 それは誤解だったかも」

「今度はちゃんと甘えて貰わないとね?」

「で、できる限り」


「そういや、雪と燈夏二人で寝てたけど、なんか話したのか」

「うんうん、話したよ」

「なに?」


「いろんな事話したけど、七割がたお兄ちゃんの話でしたよ」

「......俺?」

「ほんと、お兄ちゃんの事好きなんだね。 別の話題でもすぐお兄ちゃんの事になってて、燈夏さん可愛かったよ。 ふふ」


 信じられん。今までのイメージ的には名前が出ただけでぶちギレそうな......そんな印象だったが。

 俺は燈夏のことホントにちゃんとみてあげられてなかったんだな。


「あとね、極めつけは......ふふ」

「?」


「燈夏さん、話疲れたのか私より先に寝ちゃったんだけどさ」

「うん」


「寝言で、『お兄ちゃん大好き』って言ってたんだよ~。 しかも五回も!」


「ま、マジで?」

「マジマジ! いやぁ、愛されてますなぁ~! ふふふ」


 あははは、恥ずかしいな、これ......。




 ◇◆◇◆◇◆




 ――なんだよこれ。


 里帰りから帰る途中。偶然同じ電車で見つけた幸せそうな、俺的No.1美女と葉月。


 二人が仲良くお手て繋いで歩いている現場にでくわした。おま、この槙村様を差し置いてデートか?

 俺は実家で嫌み言われまくっとった最中、お前らは幸せな甘々タイムをお過ごしになっておられたと?


 ふっっっっざけんな!!!


 こいつぁ、やるしかねえよな......ねえよなァ!!?


 この実家でためたストレスとお前への恨みを掛け合わせ、今ならなんでも出来そうな気がするぜ!実家すら出禁になった出禁王のこの俺に不可能はねえ!(まさかあれだけ優しかったお母さんにすらあんな目で見られるとは......)



 とりあえず、あれやな、No.1と葉月が離れたところを狙おうか。

 ......いや、降りたところ、わかれたところだな。


 幸い俺には隠密追跡(ストーカー)の心得がある。この技術を持ってして......持ってしてどうするか?


 どう復讐を決行する?......とりあえず、No.1の方の家を割り出して盗聴機でもしかけようか。

 それで何か引き出せれば、そこから彼女を奪うなんてーことも......ぐふふっ。


 そうだそれがいい!部屋に忍び込んだ時に色々お土産もいただけそうだしな?


 わくわく。



 ......しっかし、あいつらベッタリしすぎじゃね?

 くそリア充なんだが。ああいうのは非リア充にとっては猛毒と同じ、一度目にすれば心を蝕みやがて言いようもない苦しみや痛みとなる。


 つまり、その根本であるあの二人を仕留めれば多くの非リア充を救えると言っても過言ではないんだよ。


 ――俺がくらわせてやるぜ!正義の鉄槌をな!!




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