表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/19

天敵の記憶

ハシビロコウ

いやなやつ

じっと動かない体

何を思っているかわからない目付き

いやなやつ


なんでいやなのか

それはね

あいつが嘴をがばっと開いて

測ったからさ

何をかって

それはね

私のつま先から頭のてっぺんまで

口に入るかどうかさ


覚えてる訳じゃないよ

どこの檻の中の

どの一羽だったか

きっとピンクのダウンを着ていたあの時の私が

身長何センチだったか

覚えていないけど

わかるのさ

やつは天敵

いやなやつ


聞かされた話だよ

口をがばっと、なんてね

いやなやつ

きょろりともしない目で

また私を測ってるんだ

でも今日は不戦勝

口を開けなくてもわかっているはず

いつの間にか

大人になったからね

あんたの嘴にはもう入らないよ


こっちを見てるいやな目付き

覚えていないけど

いやなやつ

バイバイ

ちょとぐらい動いたらいいのに

バイバイ

じゃあね

さよなら

つまんないな

いやなやつ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ