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辺境の廃屋で

そういえば

書いていなかった詩があった


そういえば

仕舞ったままの歌があった


衝動のままにメモした紙は

過去に紛れて

日々に隠れて

いつかの彼方


シナプスが途切れた跡は

蝸牛の通り道のように銀に光っていやしない

脳細胞の辺境まで

電線を引きずって通電しに出掛ける


そういえば

気まずい会話を放置していた


そういえば

頼まれごとひとつ忘れていた


埃を被ったノブを捻れば

過去が溢れて

日々が迫って

いまさら後悔


シナプスが途切れた先へ

蝸牛にも呪われそうな億劫さで重い腰をあげ

脳細胞の廃屋で

電気のスイッチ入れて途方にくれる


いらない記憶ばかり積もりに積もって邪魔をして

欲しかったものと

言いたかったことは

たぶんあの隅の方のどこかずっと下にあるんだ


ああ


そういえば

君の顔を思い出した


そういえば

君の声を思い出した


ぜんぶぜんぶだいじにしていた

宝箱に入れていた


そういえば

それさえも忘れていた


忘れようと思った


そういえば

そうだった

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