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「完」特技の私スキルは魔除けなの  作者: さしみのつま
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( 13 )素敵な人との出会い

パトリシア先生からの贈り物。それは、思ってもいなかった素晴らしい物だった。



「実はでしゅねえ、悪い呪術師を退治した時に手に入れたのがあるでしゅう。」



チーム「茹で玉子」が、パトリシアの率いるギルドチームの正式名だ。「茹で玉子」は、人々を苦しめていた呪術師と戦ったらしい。



「その時に、相手が分散化する術を使って逃げたでしゅう。その分散化した時の呪術を拾って保管ちてたの。その1つを差し上げるでちゅ。」

「えっ、いいんですか?」

「うん、使って欲しいでし。」

「他の人には、あげないの?」

「呪術師のだから。あなたなら、相性がいいと思うんでしゅ。嫌?」

「いいえっ、頂きますっ!」



パトリシア先生の好意、喜んでお受けします。


HP値ゼロに攻撃力値ゼロ防御力値標準という能力でしたが、呪術師の能力が加わって何とか形になりそうです。







「今日のダンジョン」

村の館に住み着いた幽霊の除去。






ギルドでのチーム顔合わせ。いかにも弱そうな人達がメンバーだった。内容からいって、エクソシストが居そうだったのに1人も居ません。



「聖女のスザンヌさんが前面で、俺たちはバックアップを。」



リーダーが今日の戦術を説明。何と、スザンヌに1人でやれというよな体制。女の子に1人でやらせていいのかとムカつく(報酬は均等)。



(私は、か弱い女の子だってば!プンー。)



初戦は魔法学校の仲間が居てくれて守ってくれたから良かった。今回の単独参加を後悔しても遅い。



「ここだ。スザンヌさん、入って!」



村の外れに建つ古い小さな館に到着。リーダーがスザンヌに指示。1人で入って来いは無いでしょう。


夜になると、館から出て来て村で暴れるという話だった。スザンヌは、怖くなる。



「あのね、ここは一緒が。きゃっ!」



皆で入ろうよと提案しようとしたら、強引に玄関の扉の中へ突き飛ばされてしまう。こいつら、最初から1人でやらせるつもりだったんだ。


スザンヌは、泣きたくなった。埃だらけの床から涙をこらえて起き上がる。バトリシア先生の助けを呼ぼうか。




『ギブアップしても、いいでしゅう。その時は、呼ぶべしー!』




そう言って、小さなスイッチを手渡されていた。救難信号のような物らしい。まだ、何もやってないのに押すべきか迷う。



「君、大丈夫かい?」



人の声に驚いて飛び上がる。心臓がバクバクした。すると、窓も閉じられた暗い館の奥から誰かが歩いて来るではないか。




「嫌っ、化け物ー!」

「違う違う、人間だから。」

「へっ?」

「よく、見て。足もあるから。」




じっくりと眺めた。確かにブーツを履いた長い男の脚が2本。腰に剣を下げた銀色をした長い髪の若い男だった。


美人だ、画に描いたみたいに。闇の中に浮き上がる惹き付けられる容貌。スザンヌは、甘いマスクに見惚れてしまった。




「わー、女より綺麗そう。」

「そう、良かった。嫌われなくて。」

「はあ?あなた、何してるの。ここで。」

「うん、暇潰し。1人で居る時間が長くて。」




寂し気に長い睫毛を伏せる。スザンヌ、むず痒いよな変な気分。心臓のとこが。



ドキドキ・・・



ジッと見つめると、見つめ返された。やだ、目が離せない。接着剤で付けたみたいに。




「ねえ、いいの?」

「え、何が?」

「何がって、退治しに来たんじゃ。」

「あ、そうだ!」




思い出して、慌てて奥へと歩き出す。すると、男の手が腕を掴んだ。



「うわっー!」



出さなくてもいい声が出る。触って欲しくない、心臓がドキしてしまうから。のぼせそうだし。どうしたのかな、私。変なー。



「あ、ごめん。驚かせたかな。お化けは、寝てるみたいだよ。夜中にならないとね。」



ご丁寧に、ありがとうございます。これで、出て行く口実が出来たわ。喜んで玄関の扉へ走り出す。そして、振り返った。



「ねえ、あなたは?」



一緒に出ましょうよと言おうと思ったら、もう居ない。

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