詐欺師の適性魔法①
「…ございます…ようございます」
という声が微かに聞こえる。
「おはようございます!!」
と次ははっきり聞こえた。
「うわっ!」と驚いたような声を出し、目を覚ます。
「改めて、おはようございます。トレインさん。もう朝ですよ!」
「あぁ。おはよう。ところで何か用かい?」
と寝ぼけながら答えたらアルが少し不機嫌そうに
「昨日魔法を教えると約束したじゃないですか!」
と言い、トレインは「あぁ。」と言い思い出した。
(やはり夢では無かったのか…)
「さぁ、朝ご飯を食べたら魔法の練習しますよ!」
「わかった。」と返事し、朝食の準備を始めた
「ところで昨晩はよく眠れましたか?」
「あぁ。驚くほどにぐっすりと眠れたよ。」
という平凡な会話をしながら朝食の準備を行った。
朝食が終わり、片付けをささっと済ました。
「では、片付けも終わったことですし、魔法のことについてどれくらい理解しているか聞いてもいいですか?」
「あぁ、だがお恥ずかしながら魔法の知識は微塵もないんだ。」
「そうなんですね。なら自分の適性魔法とかもわからない状態なんですね。」
「適性魔法?つまり自分の使える魔法属性ってことか?」
「はい。そうですよ!例えば私の属性は治癒系の魔法のみですね。」
「どうやって、自分の属性がなにかはわかるんだい?」
「簡単ですよ。わかる方法は大きくわけて2つあります。
まず1つ目に呪文という文を読み上げて魔法を発動させる詠唱魔法、そして2つ目はできる人があまりいなく特殊なのですが魔法名からその魔法がどういったものかを想像し、魔法名だけで魔法を発動させる無詠唱の2つです。
ですが他にも例外はありますよ。」
「例外というのは?」
「例外は鑑定魔法で相手の使える魔法を見るというものです」
「そうか。なら前者の詠唱が俺には一番できそうだな。ところで属性ってどれくらいあるんだ?」
「私が知ってるのは火属性、水属性、風属性、闇属性、光属性魔法ですね。あとはユニーク魔法って言って鑑定魔法や治癒魔法はこの中に入りますね。」
(異世界のテンプレみたいな魔法が多いな。)
「そうか。なら一つずつ試してみるか。時間かかると思うが教えてくれるか?」
「はい。いいですよ!」
と言って数時間が経った。