詐欺師の出会い
そして目が覚めると見慣れない景色があった……
「俺は死んだのか…?…確か突如めまがいがしてそれで…」
男は自分が何が起きたかもわからずその場で迷い込んだ。
「ここは‥どごだ…森の中って感じだが…」
周りには木が生い茂っており、草も腰ぐらいまで届くほどの大きな草が生い茂っていた。
「ここは死後の世界って訳では無さそうだ…ならここは一体…?」
そう思ってる最中突如として
「あの…大丈夫ですか?」という声が聞こえた。
男はその声が聞こえて驚き後ろを振り返った。
そうして振り返ってみるとそこには一人の少女がいた。
「この森は魔物はあまり出ないですが、たまに凶暴な動物とかでるのでそんなとこに沈み込んでいたら危ないですよ。」
という優しい声をかけてくれた。
(‥‥?魔物…?この世界は魔物がいるのか…なんとファンタジーな…)
「ご忠告ありがとう。あの私はここら辺の者では無く、旅をしていたら道に迷ってしまって…」
と男は困ったような表情でそう告げた。
「やはり…ここら辺の人ではないのですね!あまり見かけない服装なので近辺の人ではないとは思ってましたが…良ければ近くに私の住んでる村があるのでそこに来ませんか?」
「それはありがたい是非とも行かせてもらいたい。」
と男は言って案内をしてもらった。
「村までは歩いて少し時間がかかるのでその間貴方様の旅のお話を聞いてもいいですか?」
「いいですよ。その前に自己紹介でもしましょう。」
それに対し少女は思い出したかのように
「あっ。失礼しました。自己紹介がまだでしたね!」と言い、
「私はアルフレッド・リベインと言う名前です。気軽にアルでいいですよ。」と名乗った。
(本名使ってその名前の珍しさから色々な探りを入れられたら面倒うだから偽名を使うか。)
「そうですか。私の名前はセレス・トレインです。私のことはトレインでいいぞ。」
と偽名を使い挨拶をした。
「ではトレインさん!旅のことについて話を聞かせてほしいです。私は村の育ちで用が無い限り王都に行ったりすることは無く、あまり他のことを知らないのでよければ話してもらえると嬉しいです。」
(この人は、裏表がなく本音を言いそうだな…表情に裏表がない。)と思いながら、話すネタを考えていた。
数分経っただろうか。
その後にトレインは口を開いた。
「私は前にいたところでは冒険者をしていた。だが俺は剣があまり使えなくパーティメンバーから追放された…だから今は一人で自分を鍛え直し、魔物を倒すための修業の旅にでていて、魔物を狩るために森に入ったがこのザマだよ…」
とそう言って今までの会話から魔物がいるなら冒険者という役職もあるはずと思い、
そしてアルの同情を買うためにパーティメンバーから追放されたという話を話の間にいれつつ語った
「そうなんですね。そんなことがあって旅をなさっていたんですね。魔法を使うという道は選ばなかったんですか?」
(この世界には魔法も存在するのか…俺も使えるかな…)
「魔法は教えてもらうことがなく…学ぶ術が無かったため剣の道を選びましたが…魔法か‥魔法も学んでみようかな。」
とトレインは少し本音を交えて言った。
「魔法なら治癒系は私が使えますので村についたら教えましょうか?」
「ホントですか。是非ともご指導願いたい。」
そういった会話をしていたら村らしきものが見えてきた。
「もうすぐですよ!あの村です!」