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ヒイロミステリヰ  作者: 困難人形
第壱章 洋館の姫は星を見て何を想う
3/11

閑話 憎めない助手

何か月もすっぽかしていて申し訳なかったですm(__)m

またぼちぼち始めていきます。

 ティーカップを空にして、楓は応接室へと向かった。あまり気が乗らないのはいつものことだ。

 「まぁ…退屈しのぎにはちょうどいいわ…」

 そんなことを呟いていると、後ろから声がかかる。

 「退屈しのぎにしては、大きい仕事ばっかりだよね」

 ふいに後ろから声が聞こえてきた。声の主はもちろん…

 「…盗み聞きをしてほしいなんて頼んではないのだけど。客人の相手はどうしたのかしら?」

 予想通り、そこには紫苑が立っていた。どうやら、トレイの上に飲み物が4つあるので、客人と自分たちの飲み物を持ってきたらしい。

 「見ての通りさ。お客さんの分と姫の分と僕の分の飲み物だよ」

 相変わらず優しい笑顔で説明をする。楓でも、表情を変えたところを見たのは3回だけだ。

 「…私はウィスキーがいいわ」

 「さすがにお客さんの前だからお酒は控えないと」

 「あなたは私の保護者かしら…しょうがないから諦めるわ。私には何を入れてくれたのかしら?」

 「紅茶だよ。ダージリンのファーストフラッシュをこの間手に入れたからね」

 楓は紅茶も好きだ。

 「セカンドフラッシュ…もう夏なのね」

 「ふふっ、姫は普段表に出ないからわからないんだよ」

 少し意地の悪い言い方で紫苑がからかう。反論したい気持ちでいっぱいだが、事実なのでしょうがない。「そうかしら」と話を逸らすことで精一杯だ。

 「おっと、お客さんを待たせて話し込むのも悪いから、僕は先に行ってるよ」

 ふと気づいたように紫苑がそう言い、応接室へと向かっていった。

 「私もそろそろ行こうかしら」

 そう呟く彼女の気持ちは、紫苑と話す前よりも幾分か楽になっていた。

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