Changing wold
後付けの前書き。
この小説は、多くの皆さんに楽しんでいただける、そんな作品を目指して作ったものです。
この作品が、皆さんの密かな楽しみになることを願って。
さあ、拙い物語の、始まり始まり‥‥‥‥
※2018/3/11 行間調整
”命”はどのようにして生まれたのだろう?
”世界”は―――――――――――――――どのようにして創られたのだろう。
ふとその考えが脳裏をよぎる。
思考できる存在にとって、それは永久の謎と言えるだろう。
「全ては神が創った」、あるいは「自然現象、億万分の一にも満たない確率でおきたそれによって発生した」だとか。
仮にそれが真実だったとして、じゃあ神はどのようにして生まれた?その自然現象は何が原因でどのような力が作用したことによってもたらされた?
わからない。
やがて行き詰まり、その思考は停止する。
□◇□
”その存在”の前には、今この瞬間にも無数の命が蠢いている。
それは恐ろしいようであり、同時にまた、素晴らしくもある。
そしてまた、思考はループする。
それは、その存在の命に限りがなく、思考する機能があるが故の、無意味な循環。
故に無数の命が瞬くそこで、”その存在”。すなわち、”世界そのもの”はまた、繰り返す。
■◆■
ふと、意識があるものに向く。
それは何気ない、もっとも”世界そのもの”にとってはだが、もの。
それは無数にある世界のうちの1つであった。
が、そもそもの話、”世界そのもの”が思考し、更には”何か”に意識を向けるということ自体がおかしな話だった。
”世界そのもの”はいわば、世界が正しく循環するための部品のようなもの。
そして部品に思考する機能などが備わっているはずもなく、”世界そのもの”とは機械的に世界をうまく巡らせるという作業をこなす存在でしかなかったはずなのだ。
ところが長い時間を経てか、それともただの偶然か。
”世界そのもの”は思考することを覚え、そしてそれをきっかけに大きな”変化”を迎えることとなる。
それは果たして『進化』だったのか、『退化』だったのか。
『歓迎すべき結果』だったのか、『忌避すべき結果』だったのか‥‥‥‥
それはわからない。
けれども変化は起きた。起きてしまった。
賽は、投げられた。




