精霊の心-6-
いつもお世話になっています、神梛です!
え?投稿時間が日付変更しちゃってるって?(ツイッター談)
前書き後書きの存在を忘れてギリギリまで自分で添削とルビとかやってたからね!!
すっかり存在忘れてたこの二つ……。まあ文量もちょっと減った気がしますが気のせいですね~。
今回の話には関係ないことなんですが、最近忙しくてですね……もう大変。
趣味も多いので多忙ですよ……。
それと前から思ってたんですけど、前書きって何書くんですかね?
後書きはよくわかるんですが(´・ω・`)
さらにさらに、後書きで小説に関するちょっとしたお知らせをします!
それではお楽しみください!!!
*落下物は知り合い
砂埃のせいでよく見えないが、バクオの上には何かが乗っていた。そして地面に穴を作るほどの落下物に思わず柚斗は声を漏らす。
「なんだ今の、上から降ってきたのか……?」
すると、離れて見ていた結那と胡桃が急いで駆け寄ってきた。
「柚斗!今バクオに向かって人が落ちたんだけど!?」
「落下物じゃなくて人だと!?」
待つんだ俺よ、人でも落下物と言えないか?
いや、そういうことはどうでもいい。なにか変なことを言う心の中の柚斗がいた気もしたが、そんなことよりも、だ。
もし結那の言う通り、校舎から飛び降りた人が地面に大穴を開けたというのなら、何か特別な力が加わってこうなったとしか思えない。
仮にそうだとしたら、仙王学園を狙ったテロ活動の可能性も帯びてくるが……。
砂埃の中から人のシルエットが立ち上がり、柚斗たちの方に向かってくる。
「今日は入学式で新入生の中には魔法を実際に見るのだって初めてな子だっているのに。見世物かなぁ神祠くん?」
シルエットの正体は柚斗が知っているだけでなく、学園全体でのちょっとした有名人だった。
「「ルート先生!?」」
驚きのあまり異口同音を発した柚斗と結那を、それぞれ見てから視線を柚斗に戻し、
「相変わらず仲が良いのね?」
と言い、突然のスマイル。
これに思わず柚斗も、
「は、はぁ……」
と言った具合にルートにつられる形で笑みを浮かべた。
その反応に満足したのか、綺麗な金色の長い髪をかき分け、とても楽しそうに要件を述べる。
「神祠くん、暁さん。その子を岡先生の所に連れていくんでしょう?」
「あぁ、知ってたんですか……」
ルート先生の言葉に、柚斗は安心する。
岡とルート先生はとても仲が良い。というか、なにか特別な信頼関係に感じなくもないが……。
とにかくルート先生は岡から話を聞いたんだろう。バクオに何か降ってきたときは、なんだなんだという感じだったが、事情を知っていての行動なら納得いく。とりあえず俺はルート先生にお礼を言うことにした。
「バクオのバカを止めてくれて助かりました」
柚斗の言葉にルートは満面の笑みで返す。
「ううん、気にしないで。それより早く岡さんのところに行ってあげて! 貴方たちが遅刻したら岡さんが怒られちゃうのよ?」
柚斗たちは岡が誰かに怒られるなんて話聞いたことも無かった。誰に怒られるのか気になったが、とりあえず岡の元へ急ぐことにする。
「ルート先生、そこで気絶してるバクオのこと任せます!」
柚斗はそう言うと、昇降口へ走り出す。結那と胡桃もそのすぐ後ろを走るが、この時ルートの方を見た結那は、胡桃を横目に見て何か言っているのに気が付く。
しかし声は小さく、何を言っているのかも聞き取れなかったが、最後に「大変ね」と言っているような気がしなくもなかった。
*入学式前、岡の気苦労その1
柚斗たち三人は、新しい下駄箱に靴を入れ、上履きへ履き替える。胡桃はとりあえず結那の中等部時代に使っていた上履きを使い、下駄箱も結那のところへ一緒に入れた。
「うーん、すこしブカブカかも……」
胡桃はお古の上履きなのでサイズが合わず、少し歩きにくそうだ。結那はしゃがんで目線を下げ、不満げな顔をした胡桃の頭をなでながら優しくなだめる。
「ごめんね、今日の帰りにちゃーんと胡桃の上履き買ってあげるから、少しだけ我慢してくれないかなー?」
うん、と胡桃は笑顔で頷く。その様子を見ていた柚斗は「誰が買うって?」と言いたげな目で結那を軽くにらみつけると、結那は「もちろん柚斗♡」と言った具合の笑みを送ってきた。やれやれと言った感じに溜息をついて、柚斗は歩き始めた。結那は胡桃と手をつなぎ、柚斗の後ろをついていく。
一分もしないうちに職員室前についた三人だが、ここまでの道のりで柚斗は感じたことがあった。
「入学式だからってのもあると思うけどよ、なんか人多くないか?」
「そういえばそうだねー。それにしても多い気がするけど……新入生が多いのかな?」
結那も目線を上げて少し考えこむ。
「まあ今から岡に聞けばいいだろ」
柚斗はそう言うと職員室のドアをノック無しに開けた。あわてて結那も胡桃をひっぱり柚斗の横に来る。
すると次の瞬間、柚斗の頭めがけて名簿のかどチョップがさく裂した。柚斗は鋭い一撃に、思わず首を引っ込める。
「いってええええ!?」
名簿のかどチョップをお見舞いしたのはもちろんあの教員筆頭殿だ。
「ノックしろって何回言ったら分かるんだ、神祠」
引っ込めた首を戻しながら岡を見上げる柚斗。よく見ると少し涙目になっている。
「もう少しは手加減しろよなぁ……」
そうは言うものの、柚斗と岡はいつもこのやり取りをやっている。結那からすれば挨拶代わりに狙ってやってるとしか思えなかった。
いつものやり取りを終えた岡は、軽く咳払いをして本題に入る。
「それで? そこのJCコスプレおチビの事だったよな?」
岡はそう言っていつの間にか結那の横に引っ付いていた胡桃と目を合わせる。やがて岡の方から目線を外し、結那と柚斗を交互に見た。そして岡は大きく息を吐いてから口を開いた。
「まあ、いいよ」
「え?」
柚斗は思わず声が出てしまった。一体何がいいのだろうか。
「そこのおチビの面倒をみたいって言うんだろ?」
ズバリ当たりだ。岡はいつも異常なほど勘が鋭い、気がする……。とりあえず良いと言うならお言葉に甘えるとしよう。
「ルート先生も岡も話が早くて助かるよ。とりあえずこのあとの入学式はどうすればいい?」
岡は腕を組み考えながら自分のデスクに向かう。柚斗達三人もそのまま中に入り岡について行った。椅子に座ってデスクの上に置いてあったコーヒーを一口飲む岡。結那一つ提案をした。
「私か柚斗、どちらかが職員室で胡桃……えっと、この子の名前だけど、入学式は出ずに待っているのはどうですか先生?」
結那の提案に岡は渋い顔をした。
「ダメだ。今回は学園の理事長も代わるから早々に文句言われるぞ、俺が」
なるほど。理事長が代わり、岡にとっては今までと勝手が違うというわけのようだ。全員で何か良い考えはないかと考えていると、柚斗と結那には馴染みがなく、よく知らない教員が叫んできた。
「もう入学式始まりますよ!」
「了解っす」
教員らしからぬ言い方で返事をした岡は、コーヒーを飲むのをやめ立ち上がった。
「とりあえず入学式はお前らどっちかの隣に座らせればいいよ。今回のクラスは去年のメンツにプラス新入生数名程度だから問題はないだろ」
「うーん、まあ仕方ないか。よし結那、胡桃、遅れる前に行くぞー!」
柚斗は駆け足で職員室を出ていく。慌てて結那も胡桃の手を引いてついて行こうとするが、その前に岡へ一礼してから出ていく。
「おう、やっぱ暁はちゃんとしてるわ。神祠にも見習って欲しいねぇ」
教え子二人の出来の差に落胆しつつも笑みを浮かべる。
「まあ、それが人っぽくて良いんだがな」
例え多少礼儀がなってなくとも、岡にとって二人とも紛れもなく大切な教え子だった。
皆さんも一度は先生とかに頭真っ二つにされたこと、ありますよね?
え、ないの? 貴方の周りの人もみんな一度は頭(2等分)になったことありますよ!聞いてみてください!!
そんなこんなで第六話でしたが、気が付いたら今月で連載開始して半年だったんですね……。
なんでしょう、この微妙な感情。
1か月に1話しか更新されてないことに対する申し訳なさですねきっと。
しかも6月は本当にギリギリ('Д')
7月こそは!なんとしても!たっくさん更新していきたいと思いますので!!!(ストック作る余裕はないけど)
さて、お知らせというのはこの半年経った反省会のことではないんです。
なんと!
この纏刻の世界-テンコクノセカイ-の!!
番外編が出ます!!!(バンバンバン!ベゴォッ!!)←あまりのアホ発言にPCを台パンされる音
月一連載?知らない子ですね……。
と、言いつつもまあ、どう考えても無理なんですが。もちろんそこは考えがありまして。
この物語を進めながら広大過ぎた世界観や設定。ちょっとした解説のようなものを書き溜めようと思います。
それをひとまずこの精霊の心編が終わるころに一度出そうかと思います。
うーん、出来れば夏の間に終わらせたいですけど……。努力はします。最近のマイブームです。
精霊の心編が終わった後、ちょくちょく物語としての番外編も出す目標ですので、その時はまたお知らせしますね!
7月は怒涛の更新月間!!(予定)
*誤字・脱字等報告していただけると大変助かります。