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精霊の心-5-

お久しぶりです皆さん。ちなみにこの文を書くのは2回目となります。本当はもうちょっと前に投稿してたのに消えてたからね!!

もうその時書いた前書きと後書きなんて覚えてないですよ……。

今回はアクションパートありますよ!←これだけ覚えてた


ということでどうぞ!



*胡桃の疑問


学園への一本道。そんな桜並木が綺麗な坂道を幼馴染の男女と、その間に挟まれる形で妹(仮)は横に広がり上っていった。


「そういえば結那、胡桃に自己紹介してなくないか?」

柚斗がそう言うと、結那は手を繋いでない方の手で胡桃の頭を撫でながら笑顔で返す。


「さっき着替えに戻ったとき紹介済みよ!ねー?」


胡桃は「うんうん」と言うように2回頷いた。


すると結那が突然ハッとした顔をする。


「胡桃って名前はどうしたの?」


「俺が考えた」


即答する柚斗に結那は一瞬だけ思考停止した。


「特に文句つける訳でもないんだけど……理由は?」


経緯(けいい)割愛(かつあい)するけど、季節由来にした」


すると結那は「ふーん」と言って、それ以上は特に何もなかった。本当に聞いただけらしい。


しばらく無言で坂を(のぼ)っていると今度は胡桃から質問が出てきた。


「ねえねえ、ふたりはどんながっこうにいってるの?」


その質問に思わず柚斗と結那は顔を見合わせる。その際、アイコンタクトで柚斗から説明することになった。


「一言で表すと、魔法が学べる学校だな。この日本にも数校しかない内の一つが仙王(せんおう)学園だ」


「まほう?」と胡桃が頭にハテナを浮かべているので、柚斗はもう少し魔法について詳しく説明することにした。


「えっと、魔法っていうのはな?人間の体内には魔力(まりょく)霊力(れいりょく)っていうのがあるんだけど、主に魔力を使って起きる現象やその技術の事を言うんだ。わかりやすく言うと、手から炎を出したりするんだよ」


「ほのおがでるの!?」


よほど驚いたのか胡桃は柚斗へ身を乗り出した。


その様子を面白がって見ていた結那は補足説明をする。


「それだけじゃなくてね、魔法って一言に言っても色々あるんだよ?人を操ったり、変身したり、物や何か生物を召喚したりも出来るの」


そう言うと、結那は空いた手のひらを上に向けて一言。


顕現(けんげん)ードレッドノートー」


結那の声に反応するように赤い粒子がどこからともなく集まっていく。そして結那の手の上に、短剣のような形をした真っ白な刃物が現れ浮かんでいる。


その光景に胡桃は驚き、目を輝かせる。


「すごーい!ゆなのまほうなの!?」


その問いに結那は(うなず)く。


このドレッドノートは実際のところ、短剣でもナイフでも無いのだが、この形がわかりやすいので今は別に気にすることではないだろう。


ちなみに、と柚斗が更に補足する。


「魔力を使っていると、その副作用で身体能力が向上するんだぜ」


胡桃は頭に疑問符を浮かべている。


(おっとつい言葉が出ちゃったが、もう少し噛み砕いて話した方がいいようだ)


「つまり、うーんとあれだ。体が強くなるんだよ」


「なるほどー?」


どうやら微妙にイメージしづらかったようだが、胡桃は大体理解したような表情をしていたので、柚斗はとりあえずよしとした。


「あ、見えてきたよ。私たちの学園」


結那に言われ、柚斗と胡桃は坂を見上げる。するとそこには、白塗りの立派な門があった。それは紛れもなく柚斗と結那が通う仙王学園の正門だった。



*先生のお仕事





仙王学園に務める先生はある種類分けが出来る。それは魔法を使える者、いわゆる魔法使いとそうでない者。別にどちらが良いとか、そういう話は仙王学園(ここ)にはない。ただ、魔法自体広まったのがそれほど古い話では無いことから、まだまだ魔法を使える先生(というよりも教師)は世界で見てもほとんど居ないだろう。


仙王学園には魔法使いのプロとして活動している『魔法師(まほうし)』の中で、学園内で知名度の高い2人の教員がいる。


「あーまじさ、あいつ俺のことなんだと思ってんだ本当によおおお!」


そんな学園の有名人な魔法師の一人である岡は疲れていた。今年度から魔法教育主任に任命されたわけで、前任者から引き継ぐにあたって色々と面倒事をこなしていた。ようやくそれらが落ち着いてきて、新年度初日を無事迎えられると思ったところで、だ。5分ほど前にあったとある生徒からの連絡にこげ茶のぼさぼさな髪の頭を抱えていた。


「どーしたんですかぁ~岡せんせーい?」


ふわふわした声でなんとなくふわふわした動きをしながら近づいてきた金髪ロングのお姉さんの名はルート、この学園の教員で、岡と並び学園内での知名度が高いもう1人の魔法師だ。


実は岡とルートの2人は仙王学園(しょくば)で知り合った訳ではない。もう10年経つだろうか、そのくらい前にある事件で2人は知り合った。当時を知る岡から言わせてもらえば、今のルートはまるで別人の様な性格なのだが、ぶっちゃけどっちが本当の彼女なのか分からない。今のゆるふわ系キャラは猫被っているのかもしれないし、昔はそれだけ余裕が無かったのかもしれない。


「なにジロジロみてるんですかぁ~?セクハラかな~?」


思い出話を頭に巡らせていただけだった岡はため息混じりに返す。


「無言のセクハラとかそれっぽい言葉は勘弁してくれよ?本当にそういう扱いされたらどうすんだ……」


ルートは面倒くさそうに言葉を返してきた岡を見て、満足そうに笑う。ちょっとしたからかいのようだ。


「柚斗くん、どうかしたんですか?」


「……朝起きたら可愛い妹が出来たんだけど、とりあえず連れてくから何とかしてくれ!だとよ……」


「……はい?」


ルートは笑ったまま思わず固まる。そして固まっているはずの表情は心なしか、戸惑いを浮かべている気がする。


「だから、神祠(かみじ)に妹が出来たから連れてくるっt」


「岡先生、それは聞こえてますよ?」


ルートは岡に最後まで言わせず言葉を(さえぎ)る。そして、自身が聞き返した理由を言う。


「柚斗くんに妹が()()()()()()()じゃないですか」


岡は「そんな事言われても……」という顔をしながら肩をすくめる。岡も連絡を受けただけでまだ何も分からないのだ。それなら状況を確認する方法は1つしか浮かばない。ルートは岡に背を向けた。


「おい、何するつもりだ?」


ルートは少し振り返り、先程と同じ笑みを浮かべたまま答える。


「なにって岡先生、直接確認しに行くんですよ♪」


そう言うと、ルートは職員室から出ていってしまった。


「ったく、結局ここに来るじゃねえか……」


岡はため息混じりに今自分の教え子のいる場所を考えた。連絡があってから出発したのならそろそろ学園に着く頃だろうか。


 岡は残り少ない引き継ぎにあたっての面倒事をこなし始めた。



*学園の有名人




柚斗たち3人は、正門の前で立ち止まっていた。他にもたくさんの生徒がこの正門から学園へ入っていくのだが、胡桃はその様子をじっと眺めていた。


「どうした?」


そう柚斗が聞くと胡桃は目をぱちくりさせながら柚斗を見る。


「このひとたちはみんなおにいちゃんやゆなとおなじなの?」


「まあそうだな、学年は違ったりするだろうけど同じ生徒だよ」


そう質問する胡桃に対して柚斗が答えている時、結那にはある疑問が浮かぶ。それは胡桃の記憶についてだった。


さっき出会ってばかりの女の子だが、見た目は中学生に上がる程度に見える。しかし先程からの会話から何やら少し言葉に拙さを感じる気もする。実際のところ年齢はどうなんだろうか……。


(また考えこんじゃった、悪い癖だなぁ……)


結那は少し反省しようと小さな決意をした。


ちょうど胡桃の質問タイムは落ち着いたようで、3人は学園に入ることにした。


とりあえず新しい場所に変わった下駄箱を目指す3人。と言っても柚斗と結那は中等部の3年間すでに通っている学び舎なので、昇降口の場所が変わり下駄箱の位置が変わろうと迷うことはない。


歩いてる途中、柚斗は携帯端末をズボンの右ポケットから取り出し時間を確認する。


「よし、時間通りに着いたから間に合いそうだな!」


画面に表示された現時刻を結那と胡桃の2人に見せ、バッグに携帯端末をしまう。


それから3人は広い学園内を歩き、しばらくするとこれから使うことになる昇降口が見えてきた。


「あれだよね、たしか」


結那の問いに柚斗が頷く。しかしよく見ると、3人と昇降口を遮る形で誰かが立っていることに気がつく。そして目線はこれでもかというくらい3人に向いていた。


「あのひと、こっちをみてない?」


指を差して言うが、胡桃の言葉に誰も反応しなかった。不思議に思った胡桃は2人の顔を見る。


柚斗は眉間にシワを寄せて困った顔で動きを止めている。結那は苦笑いを浮かべていた。


視線を立っている人の方に戻すと歩いてこちらに向かってきていた。しかも手を振りながら。どう考えても知り合いなのだが、一体どういう関係なのだろうか、とりあえず胡桃だけ手を振り返してみた。


「胡桃、手振っちゃだめよ」


「アイツと目を合わせるな、いいね?」


結那と柚斗にちょっと怒られてしまった。しかし時すでに遅く、胡桃が手を振ってから走ってこちらへ向かってきた。


「おーい!卒業式ぶりだなぁ!!」


そう言いながら向かってきたガタイのいい男子生徒らしき人物は柚斗へまっすぐ殴りかかる。


柚斗は胡桃の手を離し、両手でガードする。


「てっめぇ、初日から随分なご挨拶だな()()()!」


柚斗はガードを解き、バクオの(ふところ)に潜り込んだところ右アッパーをアゴへ打ち込むが、拳はそこで止まった。


「柚斗よ、久しぶりに会うんだからもっと全力で来ても構わんのだぞ?」


バクオと呼ばれた男は不敵な笑みを浮かべている。確かに柚斗はまだ魔力を練っていない。それは魔法を使うものとしては手加減だと言えるだろう。しかしそれはバクオも同じ事だった。


「お前こそ魔力を練らずアッパーをアゴで止めるとかどんな肉体してんだよまったく」


柚斗とバクオの2人はお互いに距離を取る。そして同時に構えたところで柚斗が地面を蹴った。


先程とは別人のような動きでバクオに接近し、回し蹴りを放つ。


バクオは後に飛び回避する。


「オラァァァ!!」


バクオが着地すると同時に柚斗は飛び、掛け声と共に(かかと)を落とす。


バクオはそれを両手で正面から防ぎ切る。


「次は俺の番だ!」


バクオは反撃の狼煙(のろし)に、急いで体勢を立て直そうとする柚斗よりも速く拳を叩き込む。


なんの変哲もない、ただの右ストレート。


しかし柚斗の一発とは段違いなまでの威力と拳の重さ。


「がっ!?」


胸へもろに入った拳は柚斗を容赦なく吹き飛ばす。


そのまま十数メートル転がり急いで起き上がろうとするが、バクオは更に加速。


隙を与えるつもりはないらしい。


(くそっ!相変わらずでかいくせに速いんだよ!!)


思わず心の中で叫んだ柚斗は、避けることを諦めガードを固める。


これで防ぎ切れる自信はないが、もう一度もろでもらうよりはマシなので意識を集中させ魔力を練る。


しかしバクオの拳が届くことは無かった。


結論から言うと、バクオは地面にくぼみを作り沈んだ。


上から降ってきた何かに押し潰される形で。

アクションパートいかがでしたか!?

結構スピード感は出てると思うんですが……。

そんなこんなでようやくアクションメインの作品として成り立って来たのではないかと!(まだ1回しかアクションしてない)

そういえばバクオというのはあだ名なんですけど、バクオはガタイのいい同級生キャラになってます。皆さん同じポジションの色々なキャラをご存知かと思いますが、皆さんのイメージはどんな性格や見た目をしているでしょうか?

ちなみに筆者のイメージだとリトルバスターズのまさとが1番それっぽいかと!

今回ほとんど描写してないのはそういう事をかんがえてしまったからなんですね〜。

なのでもうしばらくはご想像におまかせしようかと思います!ゴメンなさい!!


*誤字・脱字等教えていただけるととてもありがたいです。

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