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異端者ですが何か?  作者: 黒野 コスケ
入学編
5/6

#05 『クオン計画』

「連中が?この学院に?」

昼休み、憐は校舎の裏の人目に付かない所で電話をしていた。

『ああ。恐らくは…』

「政府の支援がある魔術学院でのみ閲覧可能…と言っても殆ど不可能ですが、『久遠初号機』に関するデータの閲覧が目的でしょうね…」

『ああ。ただ何故今になって久遠の設計図が必要なんだ…?』

「久遠を筆頭とした『機神』は核爆弾に代わる次世代大量殺傷兵器ですからね…それこそ世界各国が設計図を欲しがってますよ。では、僕は風紀委員長に呼び出されてるので、家に帰ってから連絡を入れます」

『了解した。誠君にも伝えといてくれ』

「分かりました…加賀少佐」

そう言って憐は電話を終わらせ、デバイスを閉じる。

「映司もう行ったかな…?」

憐は駆け足で校舎に戻った。


◇ ◇ ◇

「…以上が一年を通しての風紀委員の活動だ。分かったか?」

遥の説明は憐にしてみれば分かりやすかったが、映司は完全に死体になっていた。

そして、憐が諦めた目で映司を見つめると、

「ナゼェコッチミデルンデズガァ!?」

と意味不明な発音で返してきた。

「はぁ…これは手を焼きそうだ…ん?どうした、草薙だ」

遥の胸ポケットに入っていたトランシーバーに連絡が入った。

『委員長!旧式生徒と新式生徒の魔法を使用した乱闘が始まりました!応戦してるんですが、応援を至急お願いします!ってうわぁ!』

ジジジ…と言うノイズと共に音声が途切れた。

「と言う訳だ。風紀委員最初の仕事にはもってこいだろ?」

少し悪意のこもった笑みで遥に見られた映司と憐は風紀委員の腕巻きを着けてし現場に急行した。




「ヤムチャしやがって…」

其処では、先ほど連絡を入れた風紀委員とおぼしき新式生徒が気絶していた。そして、旧式の生徒に憐と映司は見覚えがあった。

「ナゼェアナタダヂガイルンデズガァ!?」

カグネとジャンだった。

すると、二人は此方に気付いたようで、

「憐!えーちゃん、協力して!」

えーちゃん、と言うのは映司の事らしいが、映司はピクピクと顔をひきつらせていた。

「憐、一思いに殺っちゃって」

映司に言われた憐は右手を近くの柱に添える。

「れ、憐…?」

思わず手を止める新式生徒とカグネ、ジャン。すると、憐は次の瞬間、

「無駄ァッ!」

右手に少しだけ力を込めて柱を粉砕した。

「さて、大人しく風紀委員に出向くか?出向かない奴はこうなるぞ?」

憐に抵抗する者は誰一人居なかった。


◇ ◇ ◇

「久遠か…もう10年前の話だな…」

先程の乱闘騒ぎを遥に説明した後、午後の授業を受けて帰宅した憐は自室で『久遠』について考えていた。

核エネルギー起動兵器、初号機久遠の名を取って久遠と呼ばれるそれは、核融合炉をエネルギー源としていて、政府が人体改造と平行して進めていた技術だ。現在、日本は久遠を10000体以上所有しており、その戦力はアメリカ軍300個分に匹敵する。特殊なレーザーシールドやレーザーガン、レールガン、音波攻撃兵器等、最先端兵器を搭載した久遠は、各国やテロ組織等多くの勢力から狙われている。昼休みの電話は、その久遠の設計図を閲覧出来る魔術学院を狙って国際テロ組織『新世界』が魔術学院に攻撃をしようとしていると言う内容の物だった。

「狙ってくるのは『三校親善試合』か…」

そう言って憐は一人街を眺めていた…

次回予告


入学してから最初のビックイベント『三校親善試合』が近付いてきた!旧式、新共に盛り上がりを見せる中、憐は一人、ある少年へのコンタクトを試みていた…


次回、「神の記憶を持つ少年」

俺がお前の最後のきぼ(ry

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