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朝の日常
僕の朝は愛犬ぽんちの遠吠えではじまる。
「ばふぉぉぉぉん」
とてもチワワとは思えない声で、
僕がベットから降りるまでしつこく鳴く。
ばふばふと後ろをついてくるこいつにまず餌をやり、
やっと静かになった所で、制服に着替え
必要最低限の身だしなみだけを整えて
インスタントのスープをゆっくりと流し込みながら、ぼーっとテレビを見る。
ふと気づくともう学校へ行かなければいけない時間までになり、
重い腰を上げてカバンをもつ。
「いってきます。」
僕は誰もいないのに毎日あいさつをする。
「ばふっ!」
返事をするのはぽんちだけだ。