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調査開始
永遠がいつかしてもらったようにブリスの額に濡らしたタオルを載せ、ほかに出来ることはないかと辺りを見回していたとき、クリスチャンがジュリーを連れて戻ってきた。
「早速始めるわよ!」
「始めるって何を?」
永遠は尋ねた。
「こいつは恐らく風邪ではない。君はさっき、“誰かに押された”と言うつもりだったのだろう?」
永遠を傷つけたくはないが、彼女には知る権利がある。
クリスチャンは永遠から視線を外して続けた。
「…君を狙った毒にやられたのだと思う」
永遠は息をのんだ。
胸が痛んだ。私のせいでブリスは…。
クリスチャンが目を逸らしたことにも傷ついた。
彼は私のことを非難しているのだ。私がここに残りたいなんて言ったから、みんなが傷ついてしまう…私のせいで。
ジュリーは二人の空気を察して明るい口調で告げた。
「そういう訳だから、朝起きてから今までに美形君が食べたものを教えて欲しいんだけど」
永遠はブリスを見た。
内面に翻弄されている場合じゃない。今はブリスのことを考えないと。




