白く暖かい湯気
あったかい…。
目を開けると白い湯気が立ち上っているのがわかった。
「クリスチャン、もう大丈夫よ!」
足音が遠ざかっていく。
彼は足音とは無縁の人なのに。ぼんやりとそう思った。
「川に落ちたんですって?気をつけなきゃだめよ」
声のする方を見ると、服を脱いでいるジュリーがいた。
永遠はそっと目を逸らして尋ねた。
「どうして服を脱いでるの?」
「こんなに大きいお風呂だから、わたしも入ろうと思って」
見回すと、同時に二十五人くらいがゆったりと入れそうなサイズは、ただのお風呂と言うには広すぎたし、床や壁に使われているのは、きっと大理石だろうと永遠はあたりをつけた。
「ブリスは?」
「ああ、あの美形君ならさっき戻ってきたわよ。イイ男よねー」
よかった…。
「ふぅー、温まるわねぇ」
手足を伸ばすジュリーとは対照的に、永遠は膝を抱えて身体を隠そうとした。
「恥ずかしがらなくてもいいじゃない、女同士なんだから。それに服を脱がせたとき、あなたが隠そうとしてるものはもう見ちゃったわよ」
ジュリーがにやりとしてこちらを向いた。
「永遠って意外と胸が大き…」
「あー、言わないで!」
永遠は恥ずかしさのあまりブクブクと鼻まで湯に沈んだ。
ジュリーが笑い声を上げた。
「クリスチャンだって男なんだからきっと気に入るわよ。…それとももう見せたの?」
永遠は顔を真っ赤にした。
お湯に浸かりすぎたせいだと思ってくれるといいけど。
「その反応は…彼は知ってるのね?」
思ってくれなかった。
「違うのよ。それはあなたが思っているようなことじゃなくて、私が熱を出したときに彼が身体を拭いてくれただけで…だから、違うのよ!」
「へぇー、まぁわたしが口を出すことじゃないんだけど。それより喉、渇かない?あなた顔が真っ赤よ」
ジュリーは大きな声でキティーを呼んだ。




