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愛の形は人それぞれ
ブリスは後を追おうとしたクリスチャンを止めた。
「少し時間をやれよ。あんたが行っても余計にこじれるだけだ」
身体を強張らせているクリスチャンに問う。
「喧嘩でもしたのか?」
「彼女がわたしを愛していると言ったのだ」
「ふーん」
気の無い返事をしながらも、実際は永遠の心を掴んだのが自分であればと思わずにはいられなかった。
「それで何で永遠は涙目だったんだ?」
「お前が花をやったからだろう」
「その前から泣きそうだった」
クリスチャンが息を詰まらせたような声を漏らした。
「愛しているからヴァンパイアになってもかまわないと彼女は言った。死を逃れるためにわたしを利用しようとした」
ブリスは真っ直ぐにクリスチャンを見つめた。
「別にいーじゃねぇか、それで永遠が生きられるなら」
「利用するだけすれば彼女はわたしの元から離れていく。目的を達成したのだから」
「何でそんなに懐疑的なんだよ。永遠はあんたのことを本気で愛してんだよ、だからあんたといたいんだ。けどあんたのためなら命だって惜しまないはずだ」
クリスチャンは何の反応も見せず立ち尽くしている。ブリスは畳み掛けた。
「あんたはどうなんだよ。永遠を愛してんなら生きていて欲しいはずだ、幸せになって欲しいはずだろ。あんたこそ本当は愛してねーんじゃねぇの?」




