フライングピクニック
また何か危険なものに手を出しているのではないだろうな?
前は自分よりも大きな狼に手を差し伸べていたのだ、今度はどんな凶暴なものに触れようとしているのかわかったものではない。
「今度は何を見つけた?」
「きゃっ」
ビクッとした永遠に驚いた茶色い毛玉が茂みの奥に消えた。
「クリスチャン、お願いだからそれやめて」
永遠の後ろに一瞬で移動したクリスチャンは、胸を押さえた永遠に見上げられた。
自分の目で危険がないか確認するまでは安心できなかった。だから以前に、音を立てずに移動しないでと言われたのを忘れていた。
「すまない。さっきのはウサギだな」
それは質問ではなかったが永遠は答えた。
「そうよ。あなたのせいで逃げちゃったわ」
「捕まえてきてやろう。ここでそいつと待っていろ」
側に来ていたブリスに食べ物のたくさん入ったバスケットを渡すとクリスチャンは茂みに消えた。
「ちょっ、いいわよ、捕まえるなんてかわいそ…」
「ほっとけよ、あいつは永遠にいーとこ見せてぇんだよ」
ブリスが鼻をひくひくさせてバスケットの蓋を開けた。
「うまそー、どれどれ」
「食べちゃダメよ、まだ目的地についてないのに」
サンドウィッチを一口頬張ってから言う。
「けど腹減ったし、もう食っちまった。クッキーもあるぜ」
ほらとクッキーを口元に差し出されて、甘い香りを嗅いでしまっては誘惑に抵抗できない。
甘いものに目がないのを知っててわざとやったわね?
パクリと頬張るととても美味しかった。
「これで永遠も同罪だな」
ブリスが口を動かしたままニヤリとした。
永遠は肩をすくめた。
「疲れちゃったしここに座ってましょ」
モグモグとサンドウィッチを腹に収めているブリスを見ながら言う。
「それ、キティーが作ったのよ」
「ふーん」
反応が薄いなぁ…。




