First kiss?
「いいわ。なら先に薬を飲むのよ」
いいわだと?
ダメに決まっているだろう!
こいつの言うことなぞこんなことだと思った。まあ、わたしが考えていたよりはマシだったが、だがそれでもわたしもしたことがないのに、図々しくわたしの見ている前でよくもそんなことを。
永遠が自分のサイドテーブルの水差しから水を注いでブリスに渡した。
ブリスは永遠の気が変わらぬうちにと、さっきまで渋っていたのが嘘のように、一瞬でコップ一杯の水と共に飲み下した。
「うえー、まじぃ」
手の甲で唇を拭う。
「約束…?」
永遠は悪戯っぽく頬を膨らませた。
「嘘はつかないわ」
永遠がブリスに近づく。
「ダメだ、ダメだ、ダメだ!君はまだ十八だろう、キスなんてまだ早い」
「お父さんみたいなこと言わないで。わたしはもう十八歳なの。ブリス、目を閉じて…?」
お、お父さん!わたしはまだそんな歳では…。
ブリスが目を閉じると、クリスチャンのひるんだ隙に永遠が首に腕をまわし、チュっと唇を押し当てた。
それを見たクリスチャンは目をぱちくりとさせ、ブリスは手を頬に当てた。
「これ、キス…」
「約束は守ったわ」
永遠は腰に手を当てた。
「もしかして、永遠ってしたことねぇ…の?」
「下手…だった?」
髪で顔を隠し、肩を落とした永遠を見てクリスチャンは、ブリスに何とかするように視線で促した。




