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ルビーのような血を味わう
永遠の身体からふっと力が抜けた。
腕で身体を支えてやりながら、ゆっくりと二口だけ彼女を味わった。
「んっ…もう、いいの?」
クリスチャンは咬み後を舌で舐め、傷を癒した。
「また具合が悪くなられたら困る」
「あれはあなたのせいじゃないのに」
いや、わたしのせいだ。
口にはせずに永遠を抱え上げベッドに運ぶ。
「私、歩けるわ」
「わたしがこうしたいのだ」
彼女をベッドにおろそうとして動きを止めた。
「…しまった。ドレスのことを忘れていた。侍女を呼ぼうか?」
永遠は首を振った。
「後ろにファスナーがあるの。下ろしてくれる?」
クリスチャンの腕から滑り降りた彼女は背を向けた。
ドレスがふたつに分かれると、永遠はシュミーズ一枚でベッドに潜り込んだ。
「おやすみ」
クリスチャンは傍を離れようとしたが、永遠が袖を掴んで引き止めた。
「眠れないわ。一緒にいて?」
クリスチャンは眉を上げた。
どうしたことだ?彼女のまぶたは今にも引っ付きそうだというのに。
クリスチャンは永遠の指を袖から離させ、ジャケットを脱いだ。
永遠の横に身を横たえ、彼女を腕で包み込む。
彼女はクリスチャンに身をすり寄せると、すぐに眠りに引き込まれた。
クリスチャンはしばし寝顔を見つめてから、永遠の額にキスを落とした。
「おやすみ」




