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性質の悪い崇拝者
だが永遠が気付く前に次の崇拝者がやってきた。
近づいてくるのが誰かに気付いて、クリスチャンは自分で乱したタイをきっちりと締め直し、身を引き締めた。
「僕もあなたとお知り合いになりたいな」
金髪にはしばみ色の目を持つ男は永遠をじっと見つめている。
「ルーク、ジュリーはどうした?」
クリスチャンは身体を強張らせたまま言った。
ルークと呼ばれた男は乱れのない髪を撫で付けた。
「クリスチャン、相変わらず気が利かないな。ジュリーはあそこに座っているよ。そんなことより、この麗しのレディーを紹介してくれないか?」
永遠は男が気の無さ気に指差した方向を覗き込んだ。壁際に置かれた椅子に、ぽつりと一人きりで座っている女性がいた。
彼女はこの生物の恋人なのかしら?
考えている途中で、男が身体を動かしたために彼女の姿が遮られた。 永遠にはクリスチャンがしぶしぶというように言うのがわかった。
「永遠だ」
そして彼はわざわざ付け加えた。
「わたしの婚約者だぞ」
男は一度もクリスチャンに目を向けなかった。
「レディー、お会いできて光栄です。僕はルーク・ファブリスタ、以後お見知りおきを」
永遠だけに優雅なお辞儀をする。




