18/137
交錯する予定
ヴァンパイアの笑みだわ。
永遠は警戒してクリスチャンを見つめた。
「君は今日、何をするつもりだ?わたしは少し…出かけてくる」
永遠は心を悟られないよう彼以外に目を向けようと、空になった自分の皿を凝視した。
少し出かけるですって?
前にそのようなことを言ったときはここに来るつもりだったのよ。
今度はスペインにイサベルなんて名前の愛人でもいるんじゃないの?
我慢できずにチラッとクリスチャンに目をやると、落ち着いた様子で彼はじっと永遠に視線をすえていた。
慌てて皿に目を戻す。
「えっと…」
視界の隅にゆさゆさと揺れる銀の尾を捉えた。
「そう!ブリスをお風呂に入れるつもりよ」
永遠は元々決めていたように言った。
「そうか。では気をつけるのだぞ」
クリスチャンは立ち上がると三人分の皿を手に取り、食器洗い機に入れた。
注意を向ける対象を奪われた永遠は、ブリスを見つめ横目で彼の様子をうかがっていた。
背を向け、部屋を出ようとした彼が急に足を止めた。
「永遠?」
びくっとして素っ頓狂な声が漏れる。
「はい?」
永遠は息をつめた。
クリスチャンがこちらを向いた。
彼の眉がひそめられている。
「薬を飲むことを忘れているぞ」




