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異変
二日後、ジュリーの言葉通りブリスはすっかり元気を取り戻していた。
永遠の頬の痣も薄くなっていると、ブリスは嬉しそうに永遠の寝顔を見つめる。
クリスチャンはすでに部屋にいなかった。
ったく…。
ピクニックに行ってからというもの、クリスと永遠の間には見えないながらもはっきりとした壁が出来たように感じる。
ぐるるるるる…。
腹減った。
そっと永遠の頬に指を触れた。
もうしばらく起きそうにないな。
何か食いもん貰ってくるか…。
思い出すと胃がむかつくけど、永遠はココアが好きだっつってたから貰ってきてやろう。
ブリスは静かに部屋を出た。
ブリスの予想とは裏腹に、一人になった永遠はすぐに目を覚ました。
何か…変。
ゆっくりと身体を起こし、辺りを見回す。
クリスチャンもブリスもいなかった。
ベッドから足を出し、冷たい床に下ろす。
ゆらゆらとおぼつかない足取りでドアへ向かった。
十歩足らずの距離なのに今日はすごく遠く感じる。
膝を折った永遠の口から苦しげな喘ぎ声がもれた。
「はあ、あっ…」
とっさに手で口を覆う。
「ゲホッ、ゲホ…っ!」
震える手は赤く染まっている。
永遠の頭を真っ先によぎったのは自分の体のことではなく、知られてはならないという思いだった。




