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ロードベルト

 気が付いたら、一話を投稿してから大分時間が経ってた。


 ライアーがパーティから追放された日から三日が経った。


 キリハとライアーは活動拠点を違う街に移していた。


 その街の名前は《ロードベルト》


 中央と西の大陸を繋ぐ巨大な橋がある街である。そもそも、この世界の地形は五大陸に分かれており、中央の大陸の周りを四つの大陸が囲んでいるのだ。そして、中央の大陸の周りには海が広がっている。


 中央と西の大陸だけ、大昔に大賢者と呼ばれる人物が造ったとされる橋が架かっており、それ以外の大陸への行き来は船によって行われている。


 そして、この街では西の大陸からやってくる物資に溢れている。いわゆる貿易都市という奴だ。人口も先日まで拠点にしていた《グレゴリア》の街の三倍ほどとなっている。


 「なぁ、キリハ」

 

 「どうしたんだ?」


 「人が多すぎて酔ってきた」


 「それには、俺も同意する。でもなぁ、早く冒険者ギルドに行かないと」


 「そうだな」


 二人は始めてくる《ロードベルト》の街に戸惑っている。


 「にしても、獣人に人間、魔族もいるな」


 辺りを見回しながらライアーが呟く。


 「あぁ、ここは大陸同士を繋ぐ街だからな。色んな人種で溢れているんだろう」


 キリハは前髪をいじりながらライアーの前を歩く。






 そして二人は《ロードベルト》の街にある冒険者ギルドに着いた。


 「こりゃ、すげぇ」


 「・・・流石だな」


 二人が驚いているのも無理はない。《ロードベルト》の街にある冒険者ギルドは世界中にある冒険者ギルトの中でも三本の指に入るほどの大きさなのである。


 一番大きいのは中央の大陸にあるドラグニル王国の王都にある冒険者ギルドだ。


 二番目に大きいのは南の大陸にある学術都市ヌルにある冒険者ギルドである。


 どちらも冒険者が多く滞在する都市で《ヌル》に至っては学術都市に存在する魔導学園などの生徒が冒険者としての経験を積むために利用されるためサポートを専属にする冒険者なんかもいるそうだ。


 ギルド内は大勢の冒険者がいた。どうやら酒場も一緒になっているらしい。冒険者の大半が酒場で飲んでいる。残りの冒険者は掲示板でクエストの確認をしていた。


 そして、大勢いる冒険者の何人かは見慣れない二人のことを見ている。


 「・・・」


 ライアーは無言で受付カウンターに進む。


 「ふぅ~ん・・・」


 キリハは自分たちのことを見ている冒険者を確認しライアーの後ろをついて行く。


 「あら、見慣れない顔ですね」


 受付カウンターにいた字受付嬢が二人の姿を見て尋ねる。


 「あぁ、今日からここを活動の拠点にしようと思ってな」


 ライアーが受付嬢に説明する。


 「パーティメンバーは二人ですか?」


 「・・・そうだ」


 受付嬢の質問にライアーが答える。


 「では、冒険者カードを提示してください」


 「これだ」


 すると、二人は同時に提示する。


 「なッ、Aランク冒険者」


 受付嬢の言葉を聞いた周りの冒険者は一斉に二人を見る。


 「し、失礼しました」


 「パーティ名は《盗剣(ビトレイヤー)》だ」


 「かしこまりました。では、当ギルドでの活躍を楽しみにしています」


 こうして、二人の《ロードベルト》での活動が始まった。






 「ねぇねぇ、お兄さんたち」


 受付を終えた二人が酒場で一息ついていると急に露出の激しい女がやってきた。おそらく盗賊だろう。


 「なんだ?」


 キリハが答える。


 「お兄さんたちAランク冒険者なの?よかったら、私達をパーティにいれてくれないかしら」


 女がそういうと、女の背後から二人の冒険者が現れる。


 どちらも女性で、一人は騎士、もう一人は魔導士だろう。


 「だってよ、ライアー」


 「俺に振るな」


 「じゃあ、無理」


 キリハがそう答えた。


 三人は「え?」という顔になる。


 「な、なんでなの?」


 「うぅ~ん、女にはちょっと前に痛い目を見せられたとこなんだ。だから、しばらくはパーティメンバーを増やすつもりはない」


 「そ、そんな」


 キリハが淡々と答える。ライアーは気づかないが、キリハは時々、ライアーの方を見ながら答えていた。


 「でもまぁ、どうしても入りたいっていうなら、もう少し待ってくれないか?俺も、コイツもあんたらみたいな別嬪さんとパーティ組むのは緊張しちまうからよ」


 「わ、わかりました」


 キリハの言葉に少し顔を赤らめた三人は潔く引き下がってくれた。


 「・・・大丈夫か?」


 三人が離れた所でキリハはライアーに声を掛ける。


 「は?なんで?」


 「いや、女性恐怖症とかになってないかなって」


 「なってねぇよッ。でもまぁ、助かった」


 「気にすんな。今は二人しかいないんだ、出来るかぎり喧嘩はしないでいこうぜ」


 「あぁ」


 これが数日前まで犬猿の仲だったというから人間とは不思議だなとつくづく思う。


 「さて、久しぶりに一息つけるんだ。飲み食いするか」


 「そうだな」





 二人は久しぶりのちゃんとした食事にかぶりつく。


 「そういえば、キリハは酒飲まないんだな」


 「まぁな。俺の生まれた国ではまだ成人じゃないんだ」


 「なんだ、まだまだお子ちゃまってことか」


 「おめぇ、喧嘩なら買うぞ」


 「やってみろよクソガキ・・・」


 「やってやんよッ・・・といいたいところだが、さっき喧嘩は出来る限りしないっていったからな。今回はやめとく」


 「そ、そういえば、そうだったな。いや、俺が悪かった」


 「次はないからな」


 そういってキリハはジュースを飲み干す。


 「といっても、あと一年で成人なんだがな」


 「18で成人か、面倒な国だな」


 「まぁ、その分、成人までは酒の影響を受けないから健康的に育つらしいがな」


 「へぇ~」


 


 

 こんな感じでゆったり投稿します。続くかはしらない

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