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スキル、能力

昨日と同じように森に入って魔物を狩っていく。何匹か倒していくうちに、だんだんと能力についてわかってきた。ちなみに、正式名称は能力というが、語弊ができかねないのでスキルと呼ぶ人の方が多いらしい。アリスさんとザックさんは能力と呼んでいたので、どちらでもいいのだろう。




まず、おそらくアサシン以外でも使えるシュクチというスキル。短距離を瞬間移動できるようだ。使用するときに足が片方でもいいから地面についていないといけないらしい。ジャンプしながらのシュクチはできないようだ。



アサシンのみが使えるスキルはいくつかあるように思う。まず、相手の攻撃してくる筋が完璧に読めることと、相手の急所がわかることだ。そして、限定的な場合でしか使えないけれど、相手の隙を線で表してくれるスキルがある。これは「相手に隙がある」「相手の急所に一撃を入れられる」の2つの条件が揃わないと現れないようだ。さらに、この線をなぞろうとした時のみ、攻撃の速度が異常なほど速くなるようだ。



スキルの名前を決めた方が発動しやすそうに思うので(そして、かっこいいので)名前を決めることにする。パーティの仲間に説明するのも楽かもしれない。



シュクチはそのまま使おう。名前を変えるとややこしくなりそうだからだ。攻撃の筋が読めるスキルは「先の先」、急所がわかるスキルは「急所感知」、相手の隙を線で表してくれるスキルは文字通り「隙」、攻撃速度が異常なほど上がるスキルは「首刈り」と名付けることにする。



スキルの感覚もわかってきた。「先の先」、「急所感知」、「隙」は何も感じないが、「シュクチ」と「首刈り」を発動するときは体が少し熱くなる感じがする。




スキルの練習を兼ねてしばらく狩りを進めていく。途中、朝持ってきたサンドイッチのような物を昼食として食べた。肉がうまい魔物がいると聞いたが、スライムとスケルトンぐらいしか出てこなかったのでよくわからない。




しばらく狩りを続けると、今までよりも大きな魔物を見つけた。パッとみたところ、顔が犬になっている人のようだ。ウルフマンだろうか。雰囲気としてどうにか出来そうだったので、草むらから相手を伺い、隙を見て「首刈り」を放とうと思う。少しそばに寄っていった。




ガサッ。




音を立ててしまった。警戒してウルフマンがこっちを見てくる。が、どうにかごまかせたらしい。しかし、警戒されている以上なかなか動けなくなった。動いて気付かれたら正面からの戦いになりそうだ。しかし、正面からの戦いにはおそらくアサシンは弱く、負けてしまうかもしれない。動かない方が無難だが、そうすると日が暮れてしまう。あぁ、目立たないように動ければなぁ。








体が熱くなる感覚があった。と同時に、自分がたてる音がなくなったことに気がつく。服の擦れる音、草が体に当たる音などの微かな音が全てなくなった。



(音が消えた?)



よく分からないが、そうらしい。



(ということは……)



動いてもバレないかもしれない。ものは試しだ。立ってみる。



……ウルフマンは気付いていないようだ。



それより、こっちを向く瞬間はあるのに全く気付かない。無視されているようで、少し悲しくなる。




とにかく、この状態なら首刈りが出来そうだ。接近していくと、アッサリと隙を見つけて首刈りが出来た。首筋に剣が通り、ウルフマンは崩れ落ちた。少し疲れがきた。今のはスキルだっただろうが、かなり体力を使うスキルみたいだ。


ウルフマンの体が消えていかないので肉や皮を取れるのだろうが、全くやり方がわからないのでとりあえず組合に持っていくことにする。そこでどうにかしてもらおう。体格は俺と同じぐらいなので、担いでいくことにした。






組合でどうしたらいいか聞く前に、城壁の門の門番の人に「肉屋に持ってけ。肉捌いてもらって、その肉あげたらだいたい銅貨50枚にはなるからな。そのあと皮だけ組合に買い取ってもらうといいぞ」と言われた。親切な人だ。



言われた通りに肉屋に行き、捌いてもらった皮だけを組合に持っていった。肉屋で銅貨50枚、組合で銀貨1枚をもらった。肉はそこそこ美味しく、皮も防具としてかなり使えるらしい。




肉屋で捌いてもらったりするのに意外と時間がかかり、皮を売ったあと夕飯にすることにした。昨日とは別のメニューを頼んでみる。




食事が運ばれてきたので、食べ始めた。


と、その時



「あの……パーティ募集の紙を見てきました。僕も今日登録終わって、ちょこっと狩りに行っただけなんですけど、一緒に組みませんか?」



と声をかけられた。同い年ぐらいの少年が、声をかけてきてくれていた。

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