とある船乗りの航海日誌 ~ハイリンダの青春録~
―7月5日―
網にとんでもない物が掛かった。
どう見ても頭蓋骨だ。
船長は『祟りの無いように』と丁重に客室へ置いていたけど、俺は気味が悪くて捨ててしまいたい気分だった。
―7月6日―
頭蓋骨が消え失せた。代わりに年端も行かない少女が客室に居やがった。いつの間に忍び込んでいたのやら……。
赤やら金やら様々な毛色の髪が混じっていて、手を出す気にもならなかったが、一応密入者として捕まえることにした。
しかし、その少女は船長を訳の分からぬ力で押さえ込むと、この船を乗っ取り針路を無理矢理変更させやがった。
―7月7日―
船長の様子がおかしい
まるで何かに操られたかの様に、例の少女を擁護しはじめた。食事も最高級の物を出させ、仕舞いには下に繋いでいた金髪の女まで自由にしてしまった!
俺達はこれからどうやって発散させれば良いんだ!? 教えてくれ船長さんよ!!
―7月8日―
嵐の中を進む船の中、死の恐怖に耐えながらこれを書いている。
―7月10日―
見知らぬ場所で目が覚めた。どうやら船が高波で大破し無人島へ流れ着いたらしい。隣の部屋で好き放題していた金髪の女と二人きりの様だ。どうやら神は俺に微笑んでいる様だ……。
―7月11日―
ありとあらゆる鬱憤を女にぶつけた。誰にも気兼ねする事無く犯せるってのは最高に気持ち良い。それにココは無人島だ。逃げる事も出来ないだろう。必死で逃げ惑う女を捕まえて力尽くで犯すのは何とも言えない高揚感に溢れている。
―7月12日―
海岸に頭蓋骨が流れ着いた。あの時と同じ頭蓋骨だ……。
気味が悪い…………
―7月13日―
なんてこった! 女が崖から身を投げて死んでいた!
折角の楽しみが無くなってしまった!
しかし、代わりと言っちゃなんだが、またあの少女がいつの間にかココに流れ着いていたらしい。先程チラリと姿が見えた。あまり好みでは無いが一応女だ。後で味を見ておこう…………
―――日誌はココで終わっている―――