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オーバーズ!  作者: 米方立十
章外
1/13

### 異世界転生


 事件や事故で、あるいは病気や寿命で。

 何が原因かは分からないけれど、君はいつか死ぬ。


 後悔の念に溢れてか、幸福を噛みしめてか。

 どんな最期かは分からないけれど、その時は必ず訪れる。


 想像してほしいのはその後のことで、後と言っても君のいなくなった世界のことじゃなくて、それは君自身のことだ。


 例えばの話。


 死んだはずの君はどこかの不思議な空間で目を覚まして、そこで神様に出会うんだ。困惑する君に神様はこんなことを言う。


「君に特別な力を与えて、異世界に転生させてあげよう」


 ここで言う異世界ってのは群雄割拠の戦国の世界でも、近未来的な電脳の世界でも、剣と魔法のファンタジーな世界でも、なんだっていい。君の好きな世界を選んでくれ。

 その世界で君は、神様がくれた特別な力のお陰で不自由なく暮らせるとする。


 さて質問だ。

 そこが憧れの世界だったとして、君は転生したいと思うかい?


 ……え?

 もちろんだろって?


 おいおい本当に想像したかい?

 真剣に妄想したかい?


 君は『()()()()()()()()()()()()()、まともに生きられると思うのかい?


 世の中には知らない方がいいことが沢山あるけれど、その最たるものが『死』の感触だろうさ。


 自分の命が有限であることを死ぬまで意識し続けるんだぜ? それでも呑気に異世界ライフを楽しめる人間がいるってんなら、そいつはきっと躊躇なく人を殺せるようなサイコ野郎だよ。そうは思わないかい?


 ……ええっ?

 思わないのかい?


 そうかそうか。

 それなら君は、()()()()()()なんだろうね。



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