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action take 4


しかし、ここのピロシキは旨い!


後輩?そんなかわいいもんじゃないけど、アランとここのピロシキで昼を済ます事は多いんだ。捜査の忙しい合間を縫って簡単に済ませられるしね、しかも飽きない。


俺は車で待ち、アランが二人分買いに行く。


「すんませ〜んっ!並んでてやっと買えましたよっ!」


やっと来た、おせぇ〜よ、と思いつつも俺は車を降りてアランに向かって行き、アランが左手で持っていたピロシキを袋ごとかっさらってやった。腹が減ってたし、ちょっとイライラしてたしね。


「しかし変な事件ですね。骨盤に穴開けるって…」


ピロシキの袋を開けながら聞いていたけど、アランもその死体の奇妙さを不思議に思っていた。理由は同じく、何をもって骨盤に穴が開けられたのか分からなかったから。


まっあれだ、取り敢えず食おうぜと言ってピロシキを口にした、その瞬間…





……ダン……




誰かがぶつかってきた。

痛っ!

俺はちょっとよろけた程度だったけど、ぶつかってきた相手は体勢悪く転んでしまった。よく見ると若い女性だ。

と思った束の間、その女性はこちらには目もくれず、間髪入れずに向こうへ走っていった…



何だ?


ああっ!俺のピロシキがっ!


ぶつかった勢いで右手に持っていたピロシキは落ちてしまったけど、それを拾おうとしたら、目の前を2〜3人の男達が明らかにその女性の後を追って走っていったんだ。



嫌な予感がするな…

アラン、行くぞ!




俺とアランもその男達を暫く尾行した。奴らは路地裏に入った。


一応警護を頼んどいてくれ!

アランに伝えて路地裏へと入る…



案の定その男達は、さっき俺にぶつかってきた女性を囲んでいた。女性は明らかに怯えている様子で、着ていたコートのフードをかぶりそこに伏せていた。



そこまでだ、警察だっ!



俺のその声に反応したかの様に、男達は抵抗どころか、路地裏のさらに奥へと逃げていったんだ。


「どうですかっ?」


遅れてアランも来たが、男達は抵抗せずに逃げていった事を伝えた。


さて、後はそこの女性か…


俺は取り敢えず無事かどうかを聞きに女性のもとへ。けど、その女性の反応はちょっと意外だったんだ。


「触らないでっ!!」


んっ?あの〜俺ら警察ですけど。

ホントにもう大丈夫で…


「近寄らないでっ、警察って言って私をまた騙すんでしょ!もう誰も信じないっ!!」



フードを脱ぎ、こちらに顔を見せてはくれたけど、その顔は涙で化粧がとれていて、その上凄い剣幕で捲し立てられたんだ。


けど、それよりも印象に残っている事があるんだ。




…紫の…目……



俺は、この女性の綺麗な紫色の瞳を見て、少し怖く感じたのを覚えている。






けどこれが、全ての始まりだったんだ…






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