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鶴瀬視点【2】
初日に遅刻・・・なんともお恥ずかしい話です。
その後麻衣さ・・・ああ、堂満先生や古井先生にたっぷりと怒られてしまいました。
でも、そんな些細なハプニングは、すぐに私の記憶から消え去られていました。
もうすぐ、私の愛らしい生徒達に逢える。そう思うともう全てがどうでもよく感じたのです。
ふふ、今思えば少しおかしな話ですよね?
そのあと私は、その愛らしい生徒達を思い切り裏切ることになるのですから・・・
とにかく、私は校長先生の話など聞かず、D組の出席簿ばかりを見つめていました。
私は、初めての出席をとるとき間違わないよう、名前を一番の生徒から心の中で読みはじめました。
一番:愛原 真守
二番:赤倉 直樹・・・
赤倉くんまできたとき、堂満先生にシャープペンシルで肘を突かれ、思考が停止しました。