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限界  作者: りらいず
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傘津視点【1】

真昼にもかかわらず、ひっそりとしている裏路地に建てられているビルの3階・・・

そこに私は居た。


というのも、そこにある「傘津かさつ探偵事務所」は私の仕事部屋でもあり

私の家でもあるからだ


「傘津先生。お手紙が届いてましたよ」


きっちりした身のこなしで近づいてくる秘書兼助手の掛倉かけくらさんが手紙を持ってきた。

私は彼女の入れてくれたコーヒーを机におき、お礼を言いながらその手紙を受け取った。


「仕事のご依頼ですか?」と彼女は苦笑しながら手紙の差出人を聞いてきた

そう・・・ここ一年、私の事務所に依頼が来たことはない


といっても、この事務所を始めたのは去年私が刑事を自首退職『させられ』てすぐなので

つまり、この事務所にはまだ一つも依頼が来ていないのだ。


それは、単に私が宣伝もしてないし、もし来たとしても断るからなのだが、その話はまた追々しよう。


「えっと・・・」

私は彼女に言われ、差出人を確認した・・・




が、その名前に私はつい驚きの声を上げた

「なんだって!?」



「ど・・・どうされたんですか?」

掛倉さんも目を見開いて私を見つめる。



私は彼女に促されるまま、差出人の名前を声に出して呼んだ。



「・・・つるせ・・・・・・・・・ゆり・・・・・・・・・」



「えっ!?鶴瀬 由利ですか!?」

彼女も驚いた様子だった。



驚くのも無理はない

鶴瀬 由利は私が刑事を辞めたきっかけになった事件の関係者だからだ。




ここでその事件について説明しよう。

一年前、警視庁捜査一課に所属していた私は、一人の少年に出会った


彼の名前は鶴瀬 大翔ひろと君。中学三年生だった

そう、さっきの手紙の送り主である鶴瀬 由利の弟さんだ



彼は、ある殺人事件の容疑者として逮捕され、取り調べを受けていた

そのときが、彼と私の出会いだ。

鶴瀬・堂満・愛原視点が一区切りついたので、第2章に移行します。


鶴瀬の過去を重点的に第2章は進めたいと思っています。

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