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『先生、仕事ですか?恋ですか?』――女性が苦手なTL作家は、なぜか私にだけ距離が近い   作者: 古東 白


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14/15

13話

今回は前回より短めですが、さくっと読んで頂けると思います。

よろしくお願いしますm(_ _)m

編集部での、作家先生達のスケジュールの確認をしていたとき。

宮古先輩から爆弾が落ちる。


「桜ちゃん。綾野先生に雑誌のインタビューの仕事が来ているの。予定を調整しないと――」


「ええ!綾野先生への取材申し込みが来ているんですか?」


宮古先輩はにっこり笑って肯定した。

TL小説レーベルを主に扱う出版社が出している雑誌で、『若手イケメンTL作家』として写真付きで掲載されるらしい。


そして、説得役に駆り出される私。




綾野先生のマンション。

先生は、小説のラストを仕上げ中。

待っている間に、わんこのブラッシングをしていた。

わんこはすっかり、私に懐いている。


「――と、いう話しがきてまして。」

事の経緯を話す。


「なにそれ、面倒」


こちらも見ずに断られた。


「でも、メディアに出ると部数が伸びるじゃないですか?先生、イケメンだし……」

とか言って説得しろと言われたけど、この言い方では無理に決まってる。


「俺、そういうの嫌なの――正直、部数とかどうでもいいし」


ほら、やっぱりね。


「私は……先生の作品の中身で、ファンになってほしいんですけどね」

ぶつぶつ言ってたら、全部口から出てたみたい。

はっ!と気付いて慌てる。


目の前で、先生の顔がかーっと赤くなった。


何だか二人で照れてしまった。

だがしかし、私の今回のミッションは『雑誌インタビューと撮影』の承諾を得ることだ。


心を鬼に――は、違うんだけど。

口でも勝てない――でも、説得してみせる!


そんな風に息巻いたものの、先生にのらりくらり躱される。


結局、宮古先輩にヘルプした。

先生に断られたことを伝えたら、すぐにすっ飛んできた。


「だめです。今回は申し訳ないけど、インタビューに答えて撮影もしてもらいます」

宮古先輩の隣で小さくなって、綾野先生の対面に座っている。



「今回は、雑誌のスポンサーとの兼ね合いもあって、綾野先生が適任なのよ」


どうやら、スポンサーの製品を綾野先生に着用してもらって、雑誌に載せたいらしい。

綾野先生の作品の宣伝とスポンサーからの要望を叶えられて、編集部的にはWin-Winなんですって。


「な、なるほど。そういう事情もあるんですね」

「そうよ。桜ちゃん、覚えておいた方がいいわよ」


綾野先生は、気乗りしない顔で話だけは聞いてます、って態度だ。


「スポンサーの企業――ああ、カジュアルだけど綺麗め。落ち着いた雰囲気で、勢いのあるブランドですね」

ふと、先生と服を脳内でマッチングしてみる。


「――先生がこれ着て写真撮るなら、見てみたいな」


綾野先生が、急にガバッと顔を上げて真剣な表情を見せる。


「宮古さんと編集部にはお世話になってるし、分かった、やる」

とても良い笑顔で承諾してくれた。


「桜ちゃん、助かったわ」

宮古先輩にサムズアップされたけど、私は何がなんだか分からなかった。

とりあえず、インタビュー楽しみにしてますと、先生に声をかけた。


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