10話
今回、短いですm(_ _)m
そんな感じで今度の土曜日に予定を空けておいた。
結局、どこに行くのかわからないので、服が選べない。
先生に確認してみたけど。
『任せる』
と、一言。
せめてどこに行くか教えてくれと食い下がった。
『取材』
取材。
取材ね、じゃあ、あまりラフな格好は良くないかな?
うーーん。逆に悩んじゃうでしょ。
散々悩んで、きれい目のカジュアルスーツに、一目惚れして買った、お気に入りのブーツで行くことにした。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
取材となると、宮古先輩には報告は必須だ。
編集部で、宮古先輩に話を通す。
「あら、久しぶりの”取材”なのね。分かったわ」
「今度の土曜日に行ってきます」
土曜日だと言うと、宮古先輩は、あらあらうふふと笑った。
そうやって話していると、後ろから声がかかった。
「綾野先生、倒れたんですってね。管理不足じゃないの?」
思わず眉間に皺を寄せる。
田中先輩だ。この先輩には、よく嫌みを言われる。
この日もそうだった。
宮古先輩が前に出てくれた。
「綾野先生無理しちゃうのよね。今回も、締切に合わせようと頑張ってしまって、熱を出したのよ」
「……締切が何よ。うちの長井先生は締切よりも、内容を――」
また始まった。田中先輩担当の作家さんは、しょっちゅう締切に原稿が間に合わないので、イライラすると八つ当たりしてくる。
「やっぱり、新人では綾野先生の担当補助は厳しいのでは?」
いつもの台詞だ。
「私は、出来ることを精一杯――」
「こっちは編集よ。書いてもらって、それを本にして売るの。甘えてない?」
この日は虫の居所が最悪なのか、解放して貰えなかった。
「大体、新人が綾野先生の担当補助なんて。編集の仕事もまともに出来ないくせに――」
次々と入ってくる言葉に耳が痛い。顔を俯かせたまま、その場で凍りついてしまった。
「――田中さん!……後輩虐めより、担当作家のおしりを叩いて書かせたら?」
田中先輩は、フン!と鼻息荒く編集部を出ていった。
以前、綾野先生の担当に立候補したけど断られたらしい。
綾野先生は顔もよくて編集部でも人気があるから、嫉妬もあったのだろう。と、宮古先輩は教えてくれた。
でも、私が未熟なために、宮古先輩や綾野先生に迷惑をかけるのはだめだ。
今度の取材は気を引き締めないと、と気合いをいれる。




