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第5番  ギターとボーカル

アコギ楽しい

 ギターケースを背負った宮本が入ってきた。呆然としてる俺たちをよそに、宮本は自慢げにケースの中からピカピカのギターを取り出し、

「すごいでしょ!このギター。楽器屋に行って、すっごい悩んで買ったんだ!」


「え…あの……」

宮本は何も言えない俺たちのことを、このギターがどんなのか分からないのかと勘違いしたのか、宮本は興奮してこのギターの種類とか性能とかを話し始めた。


「えっと、とりあえずこっち来て。……」

と、響がスタジオへ誘導する。


「おおーすごーい!広い!」

とテンションが上がってる宮本をよそに、響に目配せされて、「宮本、これ見て。」と俺が自分のベースを持つ。


「これが、俺が使ってるベースな。」


「へー。結構かっこいいじゃん」

と宮本が偉そうにいうそして、


「じゃあそのギターは何なの?」

と一本のギターを指さした。


「あれはな、響のギターだよ。」

というと、

「へー黒川ってギターも弾くんだ。歌いながらギター弾いたりする感じ?」

と宮本がいうと、


「いや、ボーカルは僕じゃないよ……」

と響が言った。。


「え?じゃあ二重奏の時って黒川がベース弾いて、蒼井がボーカル?うん?けど前ベースは蒼井がやるって…あれ?ボーカルは…」

と宮本も混乱してきた。俺は宮本が混乱したおかげで逆に冷静になれて。今の現状を理解することができた。よし、ここは先輩のおれが優しく教えてあげないと。俺は短く簡潔に言った。


「ボーカルは宮本、お前だったっていうことだ」


  よし、決まった。

俺は満足そうにうなずく。

すると、宮本に、

「何が よし! だよ。何もわかんないんだけど。」ときれいに突っ込まれた。

くそっ短すぎてわかりずらかったか。

そうすると、響が俺ほど言葉のセンスはよくないが、わかりやすく代弁してくれた。


「あの、僕たちは宮本がボーカルをするっていうつもりでいたんだけど」

 

「え?私一回もボーカルやるなんて言ってないんだけど……」

俺は思い返してみる。

確かにカラオケの時、会議の時、と一度も彼女がボーカルの話をすることはなかった。そうすると、おれはまた焦りがわいてきた。

「言ってなかったけど歌うまいしボーカルやりたいんだと思ってた。」


「いや、私がやりたかったのはギター!私はずっとギターに憧れてバンドやりたいって思ってたの!」


そうすると、響が、

「えと…これからボーカルに変える、とかはできないでしょうか。」

と慌てた声で言う。


「いや無理無理!私もうギター買っちゃったし!これ貯金全部つぎ込んで買ったんだよ?」

俺はもうどうしようもなかった。

「うーんどうするか。もうギター買っちゃったんだもんなー。ここはギターの響が何とかしてくれるだろ」

どうしようもなかったので、響に丸投げした。


「ねえ響何とかしてよー私はボーカルじゃなくてギターやるから響がボーカルやってよー」


響がステージに立って、センターで歌うのを想像してみる。うーんなんだか違うな

そしたら響も同じことを思っていたようで、

「いや、それはなんだか違う気がする。それに宮本は歌がうまいんだから誘ったんだしさ。」

「じゃあどうするんだよ~」

響は少し悩んだ後、こういった。


「じゃあさ、俺が宮本にギター教えるから、ギター弾きながらでも歌えるようになるまで、ボーカルやってくれない?」


「え~それができるようになるのって、いつ頃?」


「それは本人次第かなー。簡単な曲でもだいたい半年?バンドでやるような曲なら、一年くらい?」


「えー遅いよ。じゃあやっぱりバンドには入らないで一人で練習しよっかな」


「けどね宮本、1人でギターやろうとすると、何から始めていいかわからないから、大抵の人が一年以内で辞めちゃうんだよ。」


「えっ!それ本当?」


「うん。だけど、ギター初めて4年目の僕だったら、絶対やめさせないし、何なら普通よりも早くギターを習得できるよ。」


「そっか。じゃあ4か月で行ける?」


「え、4か月?まあ宮本がガチで頑張れば。」


「そっか。う~んどうしよう」


「お願い!絶対ギターうまくさせるから!」


「よし!じゃあ仕方ないなーボーカルやるよ。絶対4か月までにうまくさせてよ!」


「わかった!ありがとう」

はー何とか決まったみたいだ。それにしても俺全然出番なかったな。ここはせめて何か言っておかなきゃなと、宮本に質問した。


「なあなんでそんなに四か月にこだわるんだ?」


「だって、4か月後文化祭やるじゃない。友達にバンド

ギターで出るっていっちゃったんだよ」


「宮本いちいち決めるのはやいなあ」

響が感心したように言う。


「まえも言ったけど、お前らが遅すぎるんだって。さ!それよりも練習練習!じゃあ持ち方から教えて」


「え そこから?」


「もちろん!ギターだって昨日買ったんだから」


「……」


…とりあえず何とかなった   のか?


~夕方~

宮本が途中で、見たいドラマがある!とか言って帰ったので、今日は解散になった。

「じゃあ今日はここら辺で終わりにするか。いや~つかれたな」


「いや悠真はずっとスマホいじってたじゃん!僕が教えてた時も」


「そうだっけ?まいいや宮本はどんな感じ?」


「ん~習得は結構早い?ま多分文化祭までには間に合うかな?」


「まだ一日目だからわかんないだろ。」


「だから多分だって。」


「ま宮本が何とかなりそうだったら明日からドラム探さないとな。」


「そうだね。」


「じゃあ俺も飯だから帰るわ」


「おけじゃあね。」


そのあと、飯食って風呂入ってゴロゴロしてて、なんとなく、「チームVariousRock」に、


〈明日からドラムメンバー探し頑張るぞー〉

と送った。


すると宮本から、

〈私はギター練習したいからパスで。〉

と送られてきた。


〈え~じゃあドラムは僕と悠真で探すかー〉


〈え?響がギター教えるって言ってたじゃん。明日も教えてね!〉


〈え~一人でやってよ面倒くさいから〉


〈いや、黒川んち借りるんだから黒川いないで勝手に練習したら私不法侵入じゃん。〉


とド正論をかまされた響は、宮本にギターを教えることになり、ドラム探しは俺一人でやることになったのだった。



これ不定期連載なのでブックマークしといたほうがいいです。ついでにいいねオネシャス!

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