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第2番  バンド会議~前編~改

誰が作曲をするかと、響のお父さんの設定を変えました

俺と(ひびき)は、ベースとギターをそれぞれやっていて、高校生でバンドをやろうとしていた~

~四月中旬~


あっという間に入学してから初めの1週間が過ぎた。中学と違い、なれなかった通学路も、学校も、今はだんだんと慣れてきて、(ひびき)以外にもしゃべる人が増えてきた。


そうして今、俺たちは朝、ファミレスで新しいクラスメイトの宮本陽向(みやもとひなた)を待っている。

彼女は歌が超うまい。入学式の時に行ったカラオケで、一人だけとびぬけてうまかった。

なので、バンドメンバーを集めようとしていた俺たちはすぐに勧誘した。彼女もバンドにあこがれを持っていたらしく、

「俺たちバンドやろうとしてメンバー集めてるんだけど一緒にやらない?」

といっただけで、即OKしてくれた。


というわけで今日は、俺と響と宮本でバンドのことについていろいろと話し合うために、このファミレスに集まろうとしているのだ。

宮本とは今日まで話すことはなかったが、彼女は明るくムードメーカーなようで入学して早々女子の中では中心人物になっていた。男子からも人気があるらしい。

俺たちは最近発売された有名バンドのCDの話をしていたら、宮本が来た。


いったんみんなでドリンクバーとサイドメニューを頼み、ドリンクバーを取りに行った。

そして、じゃんけんに負けた俺が司会をすることになり、第一回目のバンド会議が始まった。


「えー、これからバンド会議を始めたいと思います。」

まだらな拍手が起きる。


「ていうかなにすんの?」と宮本に言われて、


「バンドの会議」

(ひびき)が分かりやすく説明してくれた。


「いやそのままやん」宮本がツッコんだが、まあそれは無視して、


「はい ではまずはバンド名から決めていきたいと思います。」


「え、そこから?それ後でよくね?」


「じゃあ何から始めるんだよ」


「いろいろ。」


「いろいろってなんだよ!」


「バンドの目標とか方向性とか決めたらいいんじゃない?」


「そう!僕はそれを言いたかったの」


「いや絶対嘘だろ」


「本当だって。」


「二人始まんないよ!」


「「すみません」」


「じゃあこのバンド始めるにあたって、目標は何にしますか?」


「あの~これ一応俺が司会者なんだけど」


「黙っとけ」


「すみません」


「じゃあ何を目指す?」


「本気でいこうや、武道館でのソロライブで」


「えー目標でっかすぎない?」


「別によくね?」


「いやモチベの問題とかいろいろあるでしょ」


「じゃあさ、でかい目標はそれにしてその時その時でちっちゃい目標を作っていったら?」


「確かに(ひびき)天才!!さすがだわー」


「まっ!それほどでもあるね。」


「あのー二人とも、その調子でふざけあって喋ってたら終わらないよ」


「うい」


「じゃあ一応の目標は武道館でのソロライブでいいのね?」


「異議ナーシ」


「じゃあ次はジャンル。どんなジャンルを演奏したい?」


「全部やろ」


「え?」


「とにかくいろんな曲引きたいよな、響っ」


「そりゃあもちろん」


「二人、ちょっとはまじめ考えろよマジで、そろそろわたしキレるよ」


「いや僕たちは真面目だよ。だからいろんなジャンルの曲を演奏すればいいじゃん」


「確かにありっちゃありか。」


「それにいろんなジャンルのファンの人が聞いてくれるようになるしねっ!」


「うーん、、、じゃそれでいいや。決定で。」


「じゃあ次、まあ今決めなくてもいいけど、曲はどうする?」


「どうするって?」


「オリジナルかほかのバンドの曲をカバーするかってこと。」


「えっ?オリジナルって、歌詞も?」


「うん?そうだけど」


「じゃあオリジナルやりたい!歌詞作るの面白そう。僕やりたい!」


「俺も!」


「お前らどっちもかよ、実は私もやりたいんだよなあ。ま、曲はオリジナルでいいね。

歌詞はどうするか……    あっ!いいこと思いついた。」


「「何?」」


「全員で交代でやればいいんだよ!そうすれば、みんな公平に歌詞書けるし、人それぞれの好みによって、いろんなジャンルになるでしょ?」


「お~それいいじゃねえか!さすがだな!」


「いや~どうもどうも。 じゃあそれはいいとして、次は曲だな、歌詞はいいとして、作曲は初心者じゃできないんだよなー お前らできる?」


俺はきれいに首を横に振った。


「まぁ当然っちゃあ当然か。響は?」


「ちっちゃい時にお父さんに教えてもらってちょっとはできるけど、、、」


「え?お前お父さんに教えてもらってたの?じゃあ絶対うまいじゃん!」


「響のお父さんって何者なの?」


響のお父さんはいろいろなジャンルの曲を演奏する超有名バンドのメンバーで、今でもごりごりの現役だ。響のお父さんはドラムをやっていて、今は海外で世界ツアーをやってるので家にいない。響のお父さんは本当に音楽を愛していた。自分の息子の名前を「音が響く」という意味を込めて、(ひびき)という名前にするほどだ。それに彼は楽器も好きで、家に楽器保管室という部屋があるほどだ。

前に響の家に行ったとき、ちらっとその部屋をのぞいてみたら、部屋中が様々な楽器に埋め尽くされていた。

響のお父さんのことを宮本に話したら、宮本はそのバンドのファンみたいで、彼のことを前から知っていたようで、響はサインもらっといてくれとせがまれていた。


「はい、では作曲のことは終了として、じゃあバンド名を決めましょうか。」


「よっしゃー!やっと来たー!」


「そんなに喜んでるけどどういうバンド名にしたいの?」


「え?それを今から決めるんだろ?」

というのと二人が固まるのは同時だった。


「じゃあ案ある?」

「やっぱりちょいダサめがいいよな」

「いやここはかっこよくいこうぜ」

「ここは身近にあるような何かでいいんじゃないの?」

「それじゃあただの文化祭だけのバンドみたいじゃん。武道館まで行くんだからもっとちゃんと決めないと。」

「いやでも……

「それならこっちのほうが……

~~~~~~~~~~~三十分後

……何一つ決まらなかった。

お互いにそこは譲れないところがあるようで、口論になり、三十分が経過してしまった。

「ていうかさあ、わたし気づいちゃったんだよね」  宮本が言う。

「そもそも一人ひとり違うジャンルにするってした時点で意見なんかあうはずがないって。」


「じゃあどうするんだよ」


「もっと誰でも納得できるシンプルなバンド名じゃないと」


「そんなんあるかよ」

俺たちが話していると、響がブツブツ言い始めた。

「たくさんのジャンルか…… たくさんのジャンルのロック……たくさんの……ロック……たくさん…Various……

あ!VariousRockなんてどう?」


「え?」


「ほら、たくさんのロックをぼくたちは演奏するわけでしょ?じゃあ僕たちにぴったりでいいじゃん!」


「結構いいやん!てか、ヴェリアスって何?」


「多種多様なって意味だよ。」


「おお!まさに俺たちのバンドにぴったりやん!」


「バンド名だけでこのバンドの趣旨を理解できるしね。」


「響すごいじゃん!じゃあ決定!!私たちのバンド名は、『VariousRock』で決まり!!」




ファミレスにきて4時間、昼になってようやく、バンドをするに当たって最低限のことが決定した。

最初バンド会議は一話でおわらせるつもりだったんですけど、長くなりすぎたので、前半と後半に分けました。ぜひ!少しでも面白いと感じたら、ほしをつけてください。お願いします!

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