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88 エルエル、アルルとお喋りする!

 

 お昼ごはんを食べ終わった私達は掃除を再開する。

 フィオナも手伝ってくれると言うのでお言葉に甘えて一緒に掃除に参加してもらった。


「ミュゼッタちゃんこの本の束を片付けようなのです!」

「えぇ~こんな重い物持てないのじゃ~……」

「一緒に持ってあげるのです!だからがんばろミュゼッタちゃん!」

「しょ、しょうがないのう……」


 フィオナは結局ミュゼッタが見た目通り小さい子だと思い込んだままミュゼッタと一緒に掃除をし始める。


 積極的にテキパキ掃除するフィオナとフィオナの指示で言われた通り掃除してるだけのミュゼッタ。見た目以外でもどっちが年上か分からんな。


 エミー達には相変わらず重い物を運ぶのを押し付けて私とアルルは居間にあるずーっと使われていなかった暖炉の中を掃除する。


 布で口元をふさいで暖炉の中に残っている炭を箒で取りのぞいていく。箒で掃くだけじゃ落ちないススを落とす為に雑巾を使ってこすったりして……。

 ああ、手からどんどん身体が黒くなっていく。髪まとめとけばよかったな。


 めんどくさいがやり始めた手前もう今更やめるのもめんどくさくなって私はアルルと掃除を続けていく。


「……そういえばボロニアとリンネット今日は遊びに来ないですね?」


「まぁ毎日遊びに来てるってわけじゃないしね。今日は何か用事あるんじゃない?」


「こういうめんどくさい事やってる時だけ遊びに来ないんだなアイツら……舐めやがって……。来たら締め上げてやりますよ」


「アホ。なんでその2人に矛先が向くのよ。」


 アルルにヒジで肩をどつかれた。


「それにしても色んな所に汚れが多いですね~」


「暖炉の中もそうだけどエミー達が今運んでる大きいゴミがあった場所の下なんか今まで見てもいなかったからねぇ。ここへ来た頃から一切手つけてないんだからそりゃ汚いわよ」


「……ていうかこの家って前は誰が使ってたんですか?」


「ん?アンタ聞いていないの? ≪ラピス様≫と≪プレナイト様≫でしょ」


「えっ!?あのババアここに住んでた事あるんですか!?」


「ババアってアンタ……まぁ私もアンタに会う直前に少し聞いただけなんだけど……。

 ていうか"めがみはうす"なんて名前で大体察しつくでしょ」


「頭悪いんだからつくわけねーだろ」


「確かにそうね」


「うるせえ」


「えへへ」


 手は汚れていたので飛んでいるアルルを頭で軽くこつんと押してやった。


 そうかこの家にラピス様は昔住んでいたのか。不思議と落ち着く雰囲気があるのはそういうせいだったのかな。まぁもうずっと住んでるのもあるだろうが。


 それよりもうひとつ気になる事が。


「……ていうか今ラピス様と一緒に言った≪プレナイト様≫って誰ですか?なんか聞いた事はあるような……」


「フェアロンの森の女神様よ。アンタが私と一緒に旅立つ時にラピス様と親友だったって言ってたでしょ」


 あぁ、そういえばフェアロン族の女神が親友とかラピス様が言っていたな。旅立つ日の前にも何度かその名前口にしていたのは聞いていた記憶がある。


 フェアロン族の女神様……アルル達妖精が住む森の一族の長って所か。私達エルリア族で言うラピス様の立ち位置だな。


「ラピス様の親友かぁ……プレナイト様ってどんな人なんですか?」


「まぁ……ラピス様と似てるわね……」


 アルルは私と初めて会った日にラピス様と会っているのでどんな人なのか分かってるからな。


「ま、なんとなく想像つきますよ」


 私達は散らかって汚い家の中を改めて見つめる。


 ラピス様は神事や仕事モードの時はしっかりしているが、それ以外はお酒飲んでベロベロになったり部屋あんまり片付いてなかったり結構だらしない所もあったからな。


 そのプレナイト様も似たような人だったんだろうなと散らかっている部屋を見て思う。


「そういえばエルエルはどうして修行の旅に出なかったの?エルリア族もフェアロン族と同じで15歳になったらみんな修行の旅に出るんでしょ?」


「え?そりゃめんどくさかったからですよ。外出るの嫌いだったし。ゴロゴロしてたいじゃん」


「はぁ……しょうもない理由。やっぱりエルエルは昔からエルエルね」


「うるせー!!!!ならそういうアルルはなんで修行の旅出なかったんですか!?!?」


「私?私は……そうね……なんだか旅に出る理由が見つからなかったって言うか……このまま決まりだけに従って生きていて良いのかな……って思ってさ。それで毎日考えてたのよ……旅に出るにしても最高の目的と最高のタイミングを見計らってたって言うか……」


「私と同じじゃねーか」


「一緒にするなっ!!!」


「一緒だろっ!!!」


「「ぐぬぬぬぬ~……!!!!」」



「うひゃああああああっ!?!!?な、なによこれええええええええええ!?!?!」



「「えっ?」」


 私とアルルはまたいつもの様に喧嘩し始めようとした瞬間、部屋の奥からエミーの情けない悲鳴が聞こえて来た。


ここまで読んでくれてありがとうございます!

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