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87 エルエル、休憩する!

 ●


≪フォークテイル北・めがみはうす前≫

 


「「「「「「はぁ~疲れた~……」」」」」」


 太陽がてっぺんまで登る時間。

 まだまだ掃除は途中だが全員腹時計は正確なようで空腹でみんな家の外に座り込んでしまう。


「はぇぇ~もう1年分は働いたのじゃ~……」


「ミュゼッタ本2冊外に運んだだけだよ~」


「うぅ~お腹空いたでござる~」


「そうねぇそろそろなんか食べたいわね」


「おい田舎者共。この勇者エミー様達が掃除手伝ってやってんだからお昼ご飯なんか買って来なさいよ」


「えー。じゃあルピーおごってくださいよ」


 お腹は減っているのが全員疲れていて動くのがめんどくさい。みんなだらんと座りこみ口だけ動かしてる状態になっている。

 と、その時。


「お姉ちゃん達ーっ!!」


「お、フィオナですか」


 フィオナが町の中央の方から片手に何か持ちながらぱたぱたといつもの様に駆けてくる。


「サンドイッチ作って来たからみんなで食べるのですーっ!!」


「「「「「「さ、サンドイッチっ!?!?!」」」」」」


 私達はその甘美な響きに反応し立ち上がりフィオナが手に掲げている大きなバスケットを見た。


 みんな空腹で動けない時に来るなんて……なんて良いタイミングなんだ。有能すぎる。なでなでしてやろう。


「お姉ちゃん達今日お掃除する予定だってこの間聞いてたから作って来たのです!!

 ……って、わわわわぁっ!?!!」


「なんて気が利くんですか!!こいつっ!!」

「フィオナー好きよーっ!!」


 私とアルルは走って来るフィオナに抱き着いて頭をなでまくる。


「フィオナ良い子良い子!!」

「ござるござる!!」

「わ、私もやっていいかな……♡」


「ふ、ふええ~……」


 エミー達も便乗してきて顔を真っ赤にしてるフィオナをみんなでもみくちゃにした。






「うまいのじゃ~!!」


 フィオナが作って来てくれたサンドイッチをその場でいただく事にした。


 家の近くはホコリっぽいんで聖樹の近くにみんなで腰掛けたりなんかして飲み物も家から持ってくる。

 サンドイッチを皆に行き渡らせて一緒にみんなで食べながらワイワイ軽い雑談でもする。

 ちょっとしたピクニック気分で楽しい。


「こういうシンプルなサンドイッチも乙な物ね~♡」

「私こういうの好きーっ!!」

「うむ!美味でござるっ!」

「うぅ~本当美味しいわぁぁ~」

「うん。フィオナ天才ですね~」


 輪切りのトマトとたっぷりのレタスが入ったトマトサンドイッチ。トマトのジューシーさとレタスのシャキシャキ感にパンに塗ったバターが合わさっていつまでも飽きさせない味わいだ。


「……」


「……ん?」


 が、そんな美味しいサンドイッチをフィオナはさっきから手に持っているだけであまり手をつけず何かを気にするように横をチラチラと見ている。


「フィオナどうしたんですか?」

「食欲ないの?」


「えっ!?あ、い、いやなんでもないのです……ちら……」


「のじゃ?」


 フィオナはどうも隣に座ってサンドイッチをバクバク頬張っているミュゼッタが気になる様だ。そういえばこの2人は初対面だったな。


「フィオナ、コイツはミュゼッタって言うんですよ。この間行ったダンジョンで拾ってきました」

「ミュゼッタ、アンタフィオナに挨拶しなさいよ」


「ん……?そうじゃな。小娘よ!わらわはミュゼッタ!大魔王様の配下でとっても偉いのじゃ!!」


 ミュゼッタは立ち上がりカッコつけたポーズをつけて自己紹介をした。見ると座ったフィオナと同じくらいの身長しかないなこいつ。

 私達よりずっと年上らしいがやっぱり小さい子供にしか見えない。


「あっ!う、うん!私はフィオナって言うのです!

 よろしくねミュゼッタ"ちゃん"!!」


「うむ!!よろしくなのじゃ……ちゃ、"ちゃん"……?

 あのな、わらわはおぬしより……って、ひゃああっ!?!」


 フィオナはミュゼッタの頭をなでなでし始める。


「な、な、な、な、なにをするのじゃ!?!や、や、やめえええいっ!!?」


 ミュゼッタは急に頭をなでられたのにビックリして顔を真っ赤にしながらフィオナの手を振り払う。


「あっ!ご、ごめんねなのです!!頭触られるの嫌だったのです?」


「あ、い、いや嫌とかじゃなくって……その……わらわはおぬしよりもずっと年上だから!!子供扱いはやめるのじゃ!!」


「そうなのです?わー!!ミュゼッタちゃんはお姉ちゃんなのですね!!すごいのです~!!」


「だからちがああああう!!!!!!」


 その後もニコニコ笑顔で悪意なく子供扱いしてくるフィオナにミュゼッタはたじたじだった。


「フィオナの前じゃ魔王軍の配下も形無しね」

「元々威厳なんか無いですけどね」

「それは同意ね」

「フィオナ殿の方が何枚も上手でござるな」

「でもなんだかかわいいね~2人共~」


「そこ!!うるさいのじゃあああああ!!!」

「ミュゼッタちゃ~ん!」


 そんな会話をしながら私達はのんびりしたお昼を過ごした。


ここまで読んでくれてありがとうございます!

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