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84 エルエル、家を掃除する!

『登場人物紹介』

≪エルエル≫  エルリア族のエルフ。ぐうたらで適当な性格。

≪アルル≫   フェアロン族の妖精。ツンツンしてしっかりものな性格。

≪エミー≫   ヒュルド族の人間。生意気ですぐ調子に乗る性格。

≪ティオ≫   ビーコル族の獣人。素直で元気いっぱいな性格。

≪ユウギリ≫  クーカー族のエルフ。クールに見えて天然な性格。

≪フィオナ≫  ヒュルド族の少女。素直で誰にでも優しい性格。

≪ボロニア≫  ウォーラ族の人魚。人見知りでひかえめな性格。

≪リンネット≫ オート族の鬼人。男勝りでさっぱりした性格。

≪ミュゼッタ≫ 魔族の悪魔。お気楽でちょろい性格。

≪フォークテイルタウン北・めがみはうす≫



 ―――ちゅんちゅん



 朝。秋から冬に移り変わっていく季節。町の木々は少しずつ葉を落としていく。


 木が葉を落とすのは冬は光合成や根からの水分の吸い上げの効率が落ちるのでそこら辺はさっさと取っ払って来年の為にエネルギーを溜めとく時期だからだ。まぁ冬眠みたいなもんだな。

 そんな少し肌寒くなってきた季節でもエルリアスズメは変わらずいつもの様に鳴いているのが聞こえた。


 最近のめがみはうすには私とアルルとフィオナ以外も色んな人が出入りして適当に遊んで行ったり泊まって行ったりすっかりたまり場みたいになっている。

 その際、家に来た奴らが余った食材や食品を色々分けてくれるおかげで朝ごはんは毎日バリエーション豊かなものを食べられる。

 今日の朝はパンにこの間リンネットが持ってきてくれたいちごのジャムを塗って食べた。美味しかった。


 朝ごはんを食べ終えた私はお腹いっぱいの良い気分でめがみはうすの居間のソファーにゴロゴロしながら天井をぼーっと見つめていた。


 ご飯を食べた後横になるのはなんでこんなに気持ちいいんだろう。私はやわらかいソファーの上でうとうとし始める。

 あーさっき起きたばっかりなのにまたこのまま寝ちゃいそうだなぁ……。


 ……。


「コラアアアアアアアアッ!!寝るなエルエルッ!!!」


「ぎゃっ!?!」


 急に目の前に出て来たアルルの大声で私はソファーからひっくり返り床にずり落ちる。


「いって~……なにしやがるクソアルル!!朝からうるせーよ!!」


「二度寝してる場合じゃないわよ!!今日は"家の掃除する"って言ったでしょ!!!」


「え~……言ってたっけそんな事……わっ!あぶねっ!!」


 アルルは(ほうき)を一本私の方に急に投げつけて来たのでつい受け取ってしまった。


「いい加減、家の掃除を終わらようって昨日アンタも言ったでしょ!!

 この家へ来てから何ヵ月も経ってるのに一回も家の中綺麗になってないんだから!!」


「フィオナ、ボロニア、リンネット辺りが遊びに来た時に少しずつ家の中片づけてくれてるからもうそれでいいじゃないですか~」


「フィオナ達にそういう手間を取らせるのを無くすって言ってんのよ!!

 今日は家の掃除に屋根や壁の修理をやる!!玄関のドアも直すわよ!!」


「ぐうぅ~……めんどくせ~……」


「ハッハッハ。おぬしら大変じゃのう~もぐもぐ……」


「あ?」


 ソファーの前でお菓子の余りを頬張りながらカーペットの上に寝っ転がって本を読んでいる子供みたいに小さいミュゼッタがヘラヘラしながら喋っている。


 ダンジョンのボスで敵だった奴だが住んでたダンジョンが崩壊してしまい一時的にこの家で住ませてやっているのだ。


「書斎にあったこの本、町の歴史が載っていて面白いのう。フォークテイルタウンと言うらしいな。

 今日は町の方に探索に行く事に決めたのじゃ。おぬしらの掃除が終わる頃には帰って来るからわらわのために美味しい晩ご飯を用意しておくのじゃぞ」


「「おい」」


「ん?なんじゃ?」


「「お前も掃除やるんだよ!!!!!!!!!!!」」


「の、のじゃっ!?」


 寝っ転がってるミュゼッタを叩き起こして箒を一本持たせる。

 居候の癖に何もしないつもりかこの野郎。そうは行かないぞ。


「な、なんでわらわもやらなきゃいけないのじゃ!!めんどくさいのじゃ!!」


「ここに住んでおいて何も仕事しないで済むとでも思ってるんですか!!」

「働かざる者食うべからずよ!!」


「ひいい~……スパルタなのじゃ~……」


 こうして今日はミュゼッタも加えて家の大掃除をすることになった。


ここまで読んでくれてありがとうございます!

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