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72 エルエル、ポーションを飲む!

『登場人物紹介』

≪エルエル≫

 エルリア族のエルフ。ぐうたらで適当な性格。

 アルルと共に聖樹の花を咲かせる為にフォークテイルタウンに住む。

≪アルル≫

 フェアロン族の妖精。ツンツンしてしっかりものな性格。

 エルエルと共に聖樹の花を咲かせる為にフォークテイルタウンに住む。

≪勇者エミー≫

 魔王を倒す旅をしているヒュルド族の勇者。

 仲間の≪ティオ≫、≪ユウギリ≫とフォークテイルタウンに滞在中。

≪フィオナ≫

 フォークテイルタウンに住むヒュルド族の少女。エルエル達の友達。

≪フォークテイルタウン北・めがみはうす≫



 ちゅんちゅん―――――



 暑い日々が嘘だったかの様に涼しく過ごしやすい季節になってきた。

 町の木々は少しずつ秋の色の染まっていく。聖樹の方はと言うとやはり特殊な木なのか季節は関係なくこれから春が始まるとでも言いたげに薄紅色の蕾をたくさんつけ始めていた。


 フィオナ、ボロニア、リンネット辺りが遊びに来た時にたまに掃除してくれるおかげで家の中はそこそこ片付いて来たが、相変わらず壁に出来た隙間等は修理していない。


 まぁそんな事は気にせず、私とアルルはテーブルにつき朝ごはんをいただいている。

 朝ごはんは少し豪勢なサンドイッチだ。パンに収まりきらない程の塩コショウがたっぷり効いたこんがりベーコンととろとろのチーズに、それにシャキシャキのレタス。一口かじると空いているお腹に美味しさが染みわたる。


「んん~最高の朝ごはんですね~」

「そうねぇ~最高に美味しいわ~」


 ゆったりとした空間を堪能しながらアルルと味の感想を言いながらミルクを飲み干し、一息ついた後隣の席をちらと見る。


 すると……。


「きゃーはっはっはっは♡!!!」

「朝ごはんの時も修行でござる……臨兵闘者皆陣烈――――」

「エミー様ー!!ジャム取ってー!!」


 ゆったりした空間すぐ隣にはエミー達が席についてバタバタ騒ぎながら朝ごはんを食べている姿が見えた。はぁ……。


「まったく……騒がしい奴らね……」

「あーもう!!うるせーんだよお前ら!!!!!」


「あ~ら?なによ田舎者エルフ♡!! なんか文句あんの~♡?

 それとも田舎者の舌には勇者様特製サンドイッチがお気に召さなかったのかしら~♡!!」


「いやこれは美味しいですけど……もぐもぐ……ていうか作ったのユウギリだろ」


「心頭滅却すれば火もまた涼し心頭滅却すれば火もまた涼し―――」


「てぃ、ティオ……アンタこのサンドイッチにジャムかけて食べるの……?」


「うん!甘くて美味しいよ~!アルルもやってみる~!?」


 こいつら何を考えてるのか朝から突然めがみはうすに上がり込んで来て、強引に朝食を一緒に取り始めた。


 ここの朝はいつも大体ゆったりした空間だがこいつらがやって来てワイワイ騒がしい一日の始まりになってしまったな。まぁこいつらがいつも食べてるって言う美味しいサンドイッチを分けてくれたのは嬉しいが。


「さて……食後は"これ"よ♡!!」


 騒ぎながら全員一通り食べ終わるとエミーはテーブルの上に青い液体の入ったビンを腰のポーチから人数分取り出し私とアルルの前にも置く。


「ん……?なんじゃこりゃ?」


 よくわからない物だったので聞こうと思ったがエミー達はすでにそのビンを手に取りゴクゴクと液体を飲みはじめている。


「もしかして食後のデザートですか?」

「えっ!?デザート!?!飲むわ!!!!」


 別にデザートって雰囲気の見た目でもないと思うが、アルルががっつく様に飲み始めてしまったので私も飲み始める。

 口に近付けるとあんまり美味しくなさそうな匂いがしてくる。なんだか薬っぽい。


 おそるおそる口の中に入れていく。喉越しは悪くない。少し甘い香りがついているが味はほとんどなくって別に美味しくもない。


 量は少なかったのでそんな事を考えてるとあっという間に飲み終わってまった。みんなも既に飲み終わっている様だ。


「……美味しくないわこのデザート!!」


 アルルがキレた。


「あはは!これはデザートじゃないよアルル~!」


「ん?じゃあなんなんですかこの飲み物?」


「これは"ポーション"よ!!」


「「ぽ、ポーション?……って、おおっ!?」」


 なんだか身体の底から力が少しだけ湧き出てくる様な不思議な感覚に陥り、つい私とアルルは自分の身体を見てしまう。


「今飲んだのは"魔力ポーション"でござる。

 "魔力(マナ)(※)"の巡りが良くなって魔法が使いやすくなったり相手からの攻撃が効きにくくなったりする効果があるでござるよ」

(※この世界の誰もが体中に宿している力。これを利用して魔法を使える者もいる。)


「冒険者は戦いがある依頼の前にはこういうポーションを飲んだりするんだよ~!」


「ふーん……やっぱり薬なんですか」

「なんでそんなもん私達に飲ませるのよ。美味しくないのに」


 味は置いといて確かに冒険者でもなんでもない私達に何故そんな物飲ませる必要があるんだ。


「……ていうか、そもそもお前ら急にウチに来て何か用でもあったんですか?一緒にご飯食べたかったんですか?」



「きゃーはっはっはっは♡!!!そんなわけないでしょ~♡!!今日ここへに来たのは……

 あんた達を"ダンジョン攻略に連れて行くため"よ!!」



「「だ、ダンジョンんんんん!?!?」」


ここまで読んでくれてありがとうございます!

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